今日では、「職場とプライベートを分けたい」と、自宅と医院を別にするのが主流で、同じ屋根の下で計画したら、皆から「本気?」と口々に心配された。
でもこれ、私の場合はやってよかったなあと、しみじみ思う。
お昼休みにも仕事が入っているのだけれど、その隙間に、たとえ15分でも自宅に上がって横になると、晩の馬力が全然違う。
こぐま達が病気で学校を休んでも、一人ぼっちで留守番させなくて済む。
学校から帰って来てお腹を空かせていれば、駆け上ってささっと何か作ってやれる。
同じ村の中で徒歩数分の距離のアパートでも、できなかった事。それに、時々足音が聞こえてくるのも、凄く安心感がある。
晩の診療がある日も、診療が済んでから事務仕事を片付けないといけないのだけれど、もし医院と自宅が別なら、全部片付けてからの帰宅になる。
でも同じ屋根の下なら、診療終了したらまず上がって、こぐま達の事を済ませてから、また医院に下りてきてゆっくり事務仕事を済ませられる。
もう大きくなったとはいえ、食事や寝る時刻などはまだまだ目を光らせていないと乱れてしまうので、これは本当に便利。
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たとえシングルマザーになったとしても、同じ屋根の下ならやっていける。
たとえ私が骨折したり大きな手術を受けたりして、車の運転ができない期間があっても、通勤がなければ長期休業しなくても済む。
そして年を取って、医院をフェードアウトさせたくなっても、自宅と同じ建物なら一人で細々とやっていける。(他人の後継者に引き継ぐ場合は自宅だと鬱陶しいのだけれど、それは最初から全く期待していないので。)
こういう「もし何かあっても何とかなるだろう」というベースがあると、自分の心の崖っぷち感が凄く軽減されるの。
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この日も、晩の診療の後、まず自宅に上がってお風呂を済ませ、ささっとお弁当を作りながら自分のごはんもあたため、こぐま達の寝る準備をさせてから、22時頃に医院に戻って事務仕事。(またピーナツで済ませようと思ったけれど、皆さんの声を思い出して、「いかん、いかん」と、ちゃんと食べましたよー。)
身を引き裂かれる思いで家族を残して出勤したり、時計を気にしてどちどちしながら仕事を片付けたりせずに済むのって、すんばらしーい。
このお弁当を作っている時、もう思春期で普段は自分の部屋に閉じこもっている兄こぐまが「いい匂い!」と台所を覗きに来て、そういうのが幸せだなあと思う。因みにこの時のBGMは、久々のキング・クリムゾン。
金曜日の晩御飯、ホワイトシチュウが少しだけ残っていて、買い物に出る気力がなかったので、山盛りの人参サラダと玉子サンド(と言っても、サンドにせずに、パンに山盛り載せる)をメインにしたら、こぐま達大喜びだった。 この日は生キュウリ入りで、なんとキューピーマヨネーズをたっぷり♪