そう言えばドイツ語にも、略語は溢れているわ。
そこから、略語が必要となるドイツ語の長さというものを、改めて実感した。
例えば私の住むバーデン・ヴュルテンベルク州の保険医組合は、
「Kassenärztliche Vereinigung Baden-Württemberg」
という長ったらしい名前なのだけれど、略して「KVBW」と呼ぶ。
私の銀行も、「Deutsche Apotheker- und Ärztebank」という長い名前なのだけれど、通称は「apoBank」。
「紅の豚」(←Amazonリンク)で、冒頭に豚のタイプライターで、同じ文面が多言語で書かれる。あれで、他の言語はもう書き終わっているのに、最後に書き足されるのの一つが、ドイツ語。
因みに「紅の豚」をドイツ語吹き替えで見ると、寡黙な筈のポルコが、まあペラペラと、喋る喋る。軽薄っぽくて、興醒めするったら。
ドイツに遊びに来た日本人がよく、ドイツ人の口数の多さにびっくりして、「この人、一体何を一所懸命言っているの?」と訊くのだけれど、ただ単に言葉が長いだけで、大した事を話している訳ではなかったりして、訳すと「え?たったそれだけ?」と拍子抜けされる。
私もドイツ語だと、講義でノートをとるのも、問診でメモするのも、キーワードを書くだけで精一杯。
だからドイツの医学用語にも略語が多い。一般的なのは・・・
Koronare Herzerkrankung → KHK
Gastrointestinale Blutung → GI-Blutung
intravenös → i.v.
そもそも医学用語は英語でも、ちゃぶ台をひっくり返したくなる程長いのがあって、原形をとどめない位に略されたりする。
non vitamin K antagonist oral anticoagulants → NOAC(ドイツではNOAK)
heart failure with mildly reduced ejection fraction → HFmrEF
・・・という訳で、ドイツで医学をやっていると、略語の嵐なのだー。
新しい手術法の名称など、医者でも専門外だと意味が解らなかったりするので、「医者の手紙に使う略語は、最初に括弧で元の言葉を書いておくこと」という暗黙の決まりがある位。
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覚えるのは大変だけれど、これはまあ、こういう言語でこういう分野では必要なものなのだと納得がいくし、大体は頭文字を取るだけなので、そんなにイラッとしない。
ロシア文学でも愛称に振り回されて、人物表が必要になるけれど、あれもあんな長い名前では仕方がないのかなと思える。
が、日本語のそんなに長くない単語で、いちいち要らんやろ!というの、同感です。



