2026/09/06

お腹の風邪


大分前の話し。

私は胃腸が丈夫な方で、お腹を壊す事は滅多にない。下痢をしても、大体2、3回でおしまい。家族が寝込んでいても、私はお昼寝などで補えば何とかなる事が多い。

それが、30年ぶり位で酷かった。その期間は御飯を食べなかったのに、三日で多分百回以上トイレに行ったな。体重も2キロ減った。

もの凄い回数なのに、薬も使わず結構普通に生活できていたのは、タイミングを大体コントロールできていたから。

* * * * *

注)以下、健康な成人で、短期間の場合です。高齢者や乳幼児でも基本的な事は同じですが、基礎体力がないので早目の介入が必要で、要注意。

下痢の期間は何も食べない方がいい。というのは、消化というのは胃腸にも体にも負担をかける行為で、下痢している時には働かせずに休ませた方がいい。
動物も、病気の時には飲食せず、じっとしている。あれは、エネルギーを消耗しないための、とても賢いやり方。

下痢止めもなるべくなら服用しない方がいい。さっさと出してしまって、腸を空っぽにしたら、大体は一旦収まる。この時に食べて次の中身を補充してしまうと、いつまで経っても収まらない。

なので、下痢が始まった時は、止めようとせず、補充もせず、兎に角全部出して、空っぽにすること。これは多分、半日位で一旦ましになる。
全部空っぽになって、もう何も出ないのに便意が止まらなければ、そのタイミングで下痢止めを飲むのは、あり。

食べたり飲んだりすると下痢が再開するのは、飲食物がそのまま出てくる訳ではなく、飲食という行為によって腸の蠕動運動が起こるから。
なので、一旦全部空っぽになった後なら、飲食のタイミングを合わせれば、或る程度下痢をコントロールできる。食べるのは一切控え、飲むのもなるべくちびちびと、小分けにして。
出掛ける前や、トイレに行き難い状況になる前は、早目に飲むのをやめて、胃腸を一旦空っぽにしておく。逆に、「今なら大丈夫」という時に、しっかり飲む。
夜中の下痢を避けたければ、晩は早めに飲むのをやめ、寝る前に胃腸を空っぽにしておく。

飲み物は、浸透圧の関係で、強い糖分や塩分は避ける。同じ理由で、そして更に酸もあるので、ジュースもダメ。
私はいつも、何も入れない紅茶を飲む。
目安としては、或る程度まともな排尿がある事。もし尿の量が極端に減って、色も濃くなったら、それは危険信号なので、飲む量を増やす。どうしても無理なら点滴で補う事になるけれど、健康な成人なら大体はなしでいける。

下痢が収まってきて、問題なく普通に飲めるようになったら、本当に少しずつ、様子を見ながら食べ始める。
実はお粥というのはそんなに消化はよくなくて、量も多過ぎるので、私が重宝するのは、何も入っていない塩せんべい・かきもち。その次の段階は、お餅を焼いて、塩で。
基本的に、一旦粉にしてあって、油の少ないものが、消化がよい。私の感覚では、お餅>にゅう麺>お豆腐>お粥という感じかな。

醤油や味噌、動物性の出汁、卵などは、私の場合、一番しんどい時には体が拒否する。椎茸と昆布の精進すまし汁にして、それも最初は塩で、回復してきたら醤油。

* * * * *


月曜の朝用意して、食べられなくて冷蔵庫に突っ込んでおいたの、金曜日にやっと食べられるようになった。流石にヨレヨレやー。

頂きものの塩せんべい、おかき、お餅、自分では買わない高級ティーバッグのおいしさに救われました! 有難う、有難う。



2026/09/01

またも、自然のリズム



以前にも書いたけれど、死体検案のある日は、1件で済まずに複数重なる事が殆ど。

先日の24時間往診当番は凄かった。死体検案がなんと5件もあって、私の新記録。その多さがピンとこないかも知れないけれど、死体検案は当番医でもゼロの日の方が断然多くて、うちの地域の医者なら、恐らく年間合計が二桁いくかいかないか程度だと思う。

1件だけ時刻が離れていたけれど、1時間以内に立て続けで3件の要請が入り、死体検案のはしご(!)をして、やっと帰宅したと思ったら、もう1件追加の連絡。

全員、緩和ケア中で死期が迫っていた人達。しかも、そのうち3件が同じ生まれ年で、またも87-88歳。
猛暑も過ぎて比較的過ごしやすい気候で、私の目には特に何の特徴もない日だったのだけれど、何かそういうタイミングだったんだろうなあ。自然のリズムって、本当に不思議。

死体検案の際、私は遺族となるべくしっかり話しをするようにしていて、一件に40分はかかる。プラス移動が、田舎なので片道20km以上のところが多い。そして戻ってから、全てコンピューターに入力。
なので、5件もしたら、文字通りふらふらになってしまった。

* * * * *

ドイツに来てびっくりしたのは、遺体が遺族から取り上げられてしまう事。葬儀社が来て引き取られたら、その後は棺を開けるのもままならなくなる。
火葬した場合、分骨は可能だけれど、完全に密封された状態で渡される。
(ただそれは、遺体や遺灰を保護するという意味でもあるので、一概にそれが悪いとも思えない。)

なので、死体検案をした後、「慌てて葬儀社に電話する必要はないので、しっかりお別れをしてから葬儀社に来て貰って下さい」と言うようにしている。勿論、なるべく遺体を涼しい状態にするアドバイスや、気候によって時間の目安などは説明しておく。

関連過去記事

* * * * *

24時間当番医は朝8時から翌朝8時まで。
それが終わったら、その日ばかりは贅沢に、私一人のためにバスタブにお湯を張って、バスソルトも入れて、ゆーっくり朝風呂。

普段は次がつかえているので、お湯を入れながらもう浸かり始め、お湯が溜まったらすぐに出る感じだけれど、私一人なら思う存分つかれる。
実際、当番医の後は体が緊張していて、芯まであたたかくほぐれるには、かなりの長風呂が必要なの。

* * * * *


うちの螺旋階段の葡萄が食べ頃になりました。
外観と日陰作りが主目的だし、蜂が甘い実を食べてしまうし、そもそも今年は日照りが酷かったしで、結構スカスカだけれど、それでも食べ切れない位ある。




これはマスカットの筈なのだけれど、気候のせいなのか、色も味も違う。



2026/08/28

夏休みは窓拭きから


例年通り、夏休みは家中の窓拭きから始めている。

何度も書いているけれど、私は窓拭きというのは決して好きではないのだけれど、窓やブラインドがうざーっと汚れているのは精神衛生上絶対によくなくて、それをきれいにしていくというのは、私にとって、曇っていた心の目を晴らす作業のようなもの。なので、重い腰を上げて、何とか頑張る。

でも、飽くまでも休みなので、「あともうひと頑張り」はしないと決めている。
「もうちょっと、やっちゃう?」という考えが出た段階で、既にかなりやったという事なので、その日はそれでおしまいにして、あとは欲望のままに自由時間。
窓拭きは日の差さない時間帯しかできないので、朝早くから頑張っておくと、その後のダラダラ過ごしてもいい時間が長くなって、休みを満喫しています。




窓の光がピカッ・パキッとなった♪ 
寝室の壁ランプは、眩しくないように間接照明。コードの始末がまだだけれど、とても素敵な光で、奮発した甲斐があった。




キノコみたいな傘は好きな方向に傾ける事ができて、本を読む時に自分の方を明るく照らしたりもできるの。




兄こぐまは友達の家に泊まりに行ったので、妹こぐまとトランプパーティー。
チョコとココナツをまぶしたケーキは、妹こぐまが友達の家で焼いてきたもの。



2026/08/26

ドイツの離婚について


日本の離婚は紙切れ一枚でもできるけれど、ドイツの離婚は大変(結婚した国の法律で離婚する事になるのだとか。なので、たとえ日本人同士でも)。

私は専門家ではないので正確ではないと思いますが、昨秋に弁護士さんと税理士さんから聞いた事をそのまま、ざっと豆知識として横流しします。必要な方は、自分できちんと調べ直して下さい。
どちらも相談は時間(分)当たりで支払うのが普通なので、ネットなどで予習して、自分が何をしたいのか、その理由や譲れない点をまとめ、質問を用意しておくといい。

* * * * *

離婚する前に、まずは1年間の別居が必要(離婚裁判は10箇月経てば始められる)。家庭内暴力やアル中などの場合は、別居期間をすっ飛ばす事もできるのだけれど、かなりドロドロの大変な事になるのでお薦めしないと言われた。

別居は家庭内別居でもいいのだけれど、公証人役場か弁護士を使って、開始日をきちんと証明できるようにしておくこと。
片方が別居を求めれば、もう片方は拒否する事はできない。
家庭内別居というのはシェアハウス(WG)のような感じで、寝室を分けて自室を持つ事と、それぞれが自分で生活する事が必要。あとは共有スペースで構わない。

そして、離婚には裁判が必須。

お金の分け方は・・・

  • 結婚後得た財産は、公証人役場で夫婦財産の別産制(Gütertrennung)や放棄宣言(Verzichtserklärung)などをしていなければ、名義を問わず全て、離婚時に半分ずつ。
  • 所有不動産については、公(öffentlich bestellter Gutachter)に、現在の価値を計算して貰わなければならない。例えば家が古くなって価値が下がる事もあれば、逆に物価上昇で価値が上がる事もある。売り払って半分ずつするか、片方がもう片方から買い取るか。
  • 銀行口座については、離婚成立日の口座残高だけでなく、別居開始日の口座残高も計算に使われる。夫婦の年間収入額は、収入から保険・税金・年金・ローンなどの支払いを引いた分。
  • 別居が年の変わり目を跨ぐ場合、最初の年は夫婦一緒の計算で納税、次の年は別々の計算で納税。
  • 個人の年金も、お互いの受給(予定)額を半分ずつ分け合う事になるので、格差があったとしても無くなる。
  • 個人のローンは、共同責任(Bürgschaft)のサインをしていない限り、そのまま。これは半分こにしない!
  • 片方に収入がない場合、別居中及び離婚後1年間は、今迄の生活レベルが保てる程度の仕送り。
  • 子どもを養育する側に、しない側が養育費を支払う。これは収入の有無に関係なく。

これらの内容に関しては、弱い立場の主婦が守られていて、基本的にはとてもいい事だと思う。

でも、私の立場になってみて。内助の功どころか負担を増やすパートナーを抱え、一人で二人分働いて何とか家を建てて火の車の家計を回しているのに、更に家の半分をもう一度相手から買い取っての二重払いになるのだ。しかも医院というのは商業用不動産なので色々複雑で、私が買い取るのは相当高くつく。
買い取るための新たなローンを通すのは勿論、夫婦共同のローンを私個人に組み替えるだけでも、恐らく相当難しい。(現実に支払っているのが私一人でも、共働き前提の二人分枠で何とか通せた金額なので)
「離婚したら?」なんて、そう気軽に言えるものじゃないのよ。

因みに離婚にかかる費用は:不動産の価値計算(計算して貰うだけで、何十万円!)、弁護士、公証人役場、裁判。夫婦共同のローンを個人に組み直したりすると、銀行にもがっぽり取られる。
どれも、「扱う金額の何%」という料金計算が多いので、不動産があると相当きつくなる。

裁判というのは、居住地によって管轄の裁判所が決められていて、幾ら傍聴不可で守秘義務があっても、田舎だし、開業医として働いている立場で、家庭内の問題を晒すのは、かなり嫌な感じ。

はっきり言って、「なんで私、日本で結婚しなかった?!」と思ったわ。
(日本式で協議離婚すると、裁判の記録がないのでドイツでの再婚は難しくなるけれど、再婚なんてしたくもないし。)

* * * * *

それでも「もうお金の問題じゃない!」と、離婚に向けて色々と準備して、今迄9か月間、非公式に家庭内別居してきたのだけれど、現時点での結論としては、私はやっぱり離婚しない事にしました。
一番の理由は、この9箇月間はほぼ安定していて、こぐま達にとっての彼の存在のプラス部分とマイナス部分を天秤にかけたら、プラスになったという事。

「離婚だけしておいて、安定している間は同居(いつでも放り出せる)」というパターンも考えたのだけれど、どうせ一緒に居るのなら、役所や銀行に大金を支払うのは、私にとって無駄な苦しみになる。

* * * * *

今回こういう事になって実感したのは、ドイツの結婚の重さ。

日本社会では、法ではなく倫理として、大人になっても「親が子に対して責任を負うのが当たり前」という部分がある。

ドイツ社会では、成人した子に関しては、全く何の義務も責任も問われない。成人したら、子は自分の人生を自分で背負って歩むべきで、子が悪い事をして親が謝る事もなければ、子が路頭に迷う事になっても引き取らなくていい。もし、成人しても自立できない事情があれば、親ではなく社会が面倒をみる。
(義実家が夫を一時的に引き取ってくれたのは、親子の責任感とかではなく、「こぐま達が苦しんでいる。子どもというのは大人が守るべき存在」と、義妹が主張して、義両親を説得してくれたから。)

それに対して結婚は、自分の意思で作る運命共同体で、相手の分も背負うという契約。だからそれをやめるには、きちんと裁判もしなければならず、弱者が泣き寝入りする事のないようにする。

どちらがいいとか悪いとかではなく、違いをしみじみ感じさせられた。




十日目で小さくなった花束。
まだ嬉しく思えないけれど、結婚22周年。



2026/08/24

夏休み前の写真あれこれ



暑かった日、ブラインドを下して暗い診察室の中、ブラインドの紐の穴から日が差し込んで、丁度ここをスポットライトみたいに照らして、とてもきれいだったので、パチリ。
パンダは、高校生の時に恩師から頂いた子。




へえー、そうなんだ!! 普段は読みもしないんだけど、たまたま。




久しぶりに夜間往診当番医をした日、兄こぐまに晩御飯をおねだりしたら、一旦断られたけれど、考え直して「食べたくなったから」と作ってくれた♪




自分で好きなようにトッピングするの。

* * * * *

待望の雨が降り、暑さがやわらぎ、遅ればせながら私も夏休み♪