金曜日の晩に、ちょっと離れた町の病院の血管外科で、静脈血栓症エコー検査のワークショップがあったので、頑張って行ってきた。
静脈血栓症というのは肺血栓塞栓症に繋がる非常に重要な問題で、このエコー検査がちゃんと出来るかどうかが、患者さんの生死を分ける事だってあり得る。ところが家庭医では、実際に使う頻度が低いため、どうしても経験不足・練習不足になりがち。
なので、片道1ー2時間位のところでワークショップがあれば、都合がつく限り必ず行くようにしている。
開業医って自分一人なので、医者同士で小さな疑問を解決し合う機会は本当に貴重。「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」とは正にその通りで、行ったからには見栄などかなぐり捨てて、阿呆な質問でも、どんどんしちゃう。
ワークショップの前には講演があった。新人時代と違って、講演の大半は既知の内容で退屈だったりするのだけれど、一つでも二つでも収穫があればそれでよし!と思う事にしている。それに知っている事はわざわざ読んで復習しないので、耳にタコができる程聞かせてくれるのは或る意味有難い。
昔のボスが「勉強会は講演そのものよりも休憩時のトークに黄金の価値がある」と言っていたけれど、それも正にその通りで、こればかりはオンライン勉強会では得られない。何気ないお喋りの中に目から鱗の事がポロポロと出てきたりするので、こちらからどんどん話しかける。
本当は20時までのプログラムだったのだけれど、ほぼ全員21時頃まで居て順番に血管外科のトップの指導を受け、それを囲んでああだこうだと議論して、置いてあるサンドイッチなどを落ち着いて食べる暇もない位の充実ぶりだった。
まるで遊びに行った帰りみたいなちょっとハイな気分でウキウキ帰宅。
空腹では眠れないかと思ったのだけれど、流石に疲れ果てていて、帰宅してすぐ眠ってしまった。
翌朝、自分で復習。
不確かだった細部が色々と明確になった感じ。
YouTubeに超音波検査の親切な講座が色々と出ている事を発見し、「時代が変わったのねー」と感心して、あれこれ見てしまった。いやー、素晴らしいわ。
ドイツの家庭医は、器械を使う診断は専門医に任せる事が多い。だから、超音波器械も負荷心電図も、持っていない家庭医も少なくない。でも、これが救急度の判断の決め手となって命を救う事もあるので、この二つだけは奮発して買ったのだ。
「高い器械なのに余り使わないし、点検などの維持費も高いし・・・」と言われるけれど、お金として元は取れなくても、人の命はお金で買えないでしょ。



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