2024/03/31

我が家のソメイヨシノ



年を取って帰国できなくなった時に庭でお花見しようと、何年か前にソメイヨシノを植えたのが、数日前に満開になって、ミツバチの羽音がいっぱい。




Prunus x yedoensis Somei-yoshino」という苗木だったので、染井吉野だと思って買ったのだけれど、日本の染井吉野とちょっと違う。葉桜とまではいかないけれど、結構緑が混じるし・・・




花びらの付け根のピンクが弱く、雄しべの先が朱色。蕾も軸もシュッとしていて、ぼってり感がない。
ソメイヨシノには染井吉野以外にも色々な種間雑種があるそうなので、別のなのか、土や気候の違いのせいなのか。




遠くから見ると、ピンクというより輝く白。
結局植え替えしないまま、大分大きくなった。「桜伐る馬鹿」が怖くてまだ剪定した事がないのだけれど、今度の冬は頑張ってみるか。





2024/03/30

二日目、ニュルンベルク動物園


旅行前に引いていた風邪がほぼ治り、空咳だけ残っていた私。
本当は二日目、家族を動物園に送り込んで、その間に私一人でオーガニック・メッセを楽しむつもりだったのに、朝起きたら声が枯れていた。メッセというのは喋らないといけないので、これでは行けないわ・・・残念無念。

で、私も家族と一緒に動物園へ。
ドイツの動物園は、飼育場が広い。
飼育場が広いという事は、動物が遠くて、ぽつりぽつりとしかいない。陰に隠れて見えない事もある。水槽でも遠い所を泳いでいたら全然見えない。日本の動物園の迫力ある見せ方に慣れている人は、がっかりするかも。

飼育場の裏とか、階段を下りて半地下の水槽とか、いちいち遠くて、頑張って歩いて見に行っても、空っぽで何も見えなかったり。
実演しているのが遠目に見えても、観客席に辿り着いた頃には終わっていたり。

でも、ま、動物たちが気ままにのんびりしていて、見ていて息苦しくならないのはいいね。




「フラミンゴはどうして1本足で立つか知ってる?」という、私が子どもの頃のネタを誰も知らなくて、ワーワー大ウケして貰った。




白くまが氷山オブジェじゃなくて森の中というのは、新鮮。




でもやっぱり遠いな。




この子だけ、たまたま近くに来てくれて、皆大喜び。




私達を呼ぶでもなく、気付かれるまでずっとこうして立っていた、妹こぐま。




そして・・・ごめんなさい!
南ドイツにもイルカ、いました!

動物園サイトで見つけて、夫に見せて、家族で「ええーっ?!まさか!」とびっくり。南ドイツで海水の水族館というものを見た事がないので、てっきりいないと思っていたけれど、動物園にいたのか・・・日本のあちこちで間違った事を言っちゃったよ・・・。

ショーは勿論、ドイツの緩さで♪


 
・・・というのが、カーニバル休暇の一泊二日旅行でした。






2024/03/29

ニュルンベルクごはん


さて、ニュルンベルクに弾丸旅行したのは、ニュージーランドのオーガニックファームのブロガーさんが、メッセ(見本市)に出店されるというのを知り、たまたま学校も医院も休みだったので、急遽決めたという訳。




夕方、歩き疲れた家族がホテルで一休みしている間、私達二人だけでカフェに。全く期待せずに入った駅の中にダルマイヤーのカフェがあって、ちょっと奥まっていて静かで、コーヒーもおいしくて、話しに花が咲きまくり。
とっても素敵でユニークな生き方をされていて、聞いた事を忘れるのが勿体なくて、後で色々とメモしてしまった位、楽しかったー♪




皆と合流して晩御飯。ニュルンベルク名物のソーセージは、白くて小さくて、ハーブや香辛料の粒々が見える。パリッと焼いて3本パンに挟んだのが、ニュルンベルクのホットドッグ。




このポットには、玉ねぎの下にソーセージが隠れている。酢とワインに月桂樹などハーブや玉ねぎを入れた煮汁に、ソーセージを入れて作るらしい。これもフランケン地方の名物。

左の小さなカップは西洋ワサビ。奥のお皿はポテトサラダとザワークラウト。
このレストランの豚肩肉のオーブン焼きを楽しみにして来たのに、売り切れだったー。残念。

ご夫君に「このレストラン、男性客ばかりだね」と言われて、た、確かにー!いや、私達にとっては何の不思議もない光景で、全く意識していなかったよ。
ソーセージというのは基本的にB級グルメだし、脂っこいのをビールと合わせてガッツリ、というのは、美容に気を付けている女性は無理無理。デートでここに連れて来たら、きっと振られるね。
というような話しをして、大笑い。
でもね、サラミを作っておられるし、名物ソーセージを是非おいしいお店で食べてみて欲しかったの。




デザートにアップルパイのバニラソースがけ。南ドイツからオーストリアにかけての名物かな。普通のパイ生地ではなく、春巻きの皮みたいな薄い生地でぐるぐる巻く感じ。





2024/03/27

一日目、ニュルンベルクのナチ党党大会会場


カーニバル休暇に一泊二日で出掛けた先は、ニュルンベルクでした♪

こぐま達にそろそろ見せたいなあと思ったのは・・・

最初「ニュルンベルク?一人で行けば?」と言っていた夫も、私が「こぐま達にあそこを見せたくて」と言ったら、「あ、それなら僕も行く!」と気が変わった。




資料館は現在改装中で、ほんの一部しか展示されていなかったので、あの圧倒される感じはなかったけれど、こぐま達の「初めて」には、飽きない程度の量で丁度よかったのかも。
サイトでは「14歳以上に適する」となっていたので、入れて貰えるかちょっと心配していたのだけれど、年齢を訊かれもしなかった。よかったー。




「はいはい、インフレね」位で通り過ぎたのだけれど、夫に呼び止められて、よく見てびっくり。写真
右上の、なんと1ミリオン(100万)マルク札だよ!
1ユーロが約2マルクで、今は1ユーロが160円位。という事は8千万円紙幣ということ。

そして、右下の「本日の」価格表。小さな丸パン1個30、牛乳1リットル300、ビール1リットル520・・・とか書いてあるけれど、小さな表記をよく見ると、何と単位がビリオン(十億)!
丸パン1個24兆円、牛乳1リットル240兆円、てこと?!余りにもゼロが多過ぎて、ちゃんと計算できているか自信ないけど。




ツェッペリン広場の演壇と大観客席
(建物が老朽化して壊される前の状態は、一枚目の写真の左。)



妹こぐまが立っているのが演壇。




演壇から見た大観客席。




議会ホール。




外廊下。




議会ホール遠景。


足を棒にして歩いたのだけれど、この右上の見取り図で、見たのは⑤と⑪だけ。めっちゃ近いやん。

ほんの2年前には少しの観光でも文句たらたらで歩くのを嫌がったこぐま達が、何も言わずによく歩くようになって、嬉しい。歩くルートも綿密な計画を立てなくてもよくなって、楽ちん。


余りにも広大で全体像が掴めないからと、GPS位置情報を使っての説明を読めるアプリ。
帰宅してからバーチャルがあるのに気付いたのだけれど、これが凄い。「Rundweg」をクリックしてスマホを動かすと、まるでその場に立って見渡しているかのように、スマホに360°景色が映るの!





2024/03/24

春の雪、子どもの歯



降ったり照ったり、目まぐるしい。
鳥の声が入っています。

* * * * *

兄こぐまは、乳歯が抜ける時、もうプラプラになっても大事にぶら下げておいて、しまいに眠っている間にうっかり飲み込んじゃったりしていた。
いや、私も「抜けそうで抜けない」という最後が長かったけどさ、うっかり飲み込みはしなかったぞ。と驚いていたら・・・

妹こぐまは、なんとテクニックを開発してどんどん上達し、「あれ?ぐらぐらし始めた?」から、今はもう僅か1、2日で引っこ抜いてしまう。これ、周りに居なかった、全く新しいタイプ!
歯って、そんなに早く抜けるもんやったのか!
夫も「聞いた事ない、信じられない!」
ぐらぐらしている期間が不快なのと、「私は飲み込んじゃうのは絶対に嫌だから」だって。




先週は、久々にオーブン焼きのチーズフォンデュ。真ん中にいるブリオッシュのうさぎは、スーパーの新製品で1ユーロ以下だったので、こっそり買っておいたら、こぐま達びっくりして大喜び。
実はこの日のメインは左手前のサラミ。貴重なのをこぐま達にパクパク食べられてしまわないよう、子どもを喜ばせる他のものを目くらましに用意したという訳。




こんな凄いギフトボックス、
体調を万全に整えて味わいたかったので、開けるのが大分遅くなってしまった。牛サラミは賞味期限が来年なので、まだ開けていない。

これを頂いた時の話し、やっとの事で始めまーす。





2024/03/20

春の訪れ


この辺でも、レンギョウや梅が咲き始めました。




去年買って、まだ鉢から下していない桜。




前に見た時はまだ蕾しかなかったのに、もうこんなに咲いていて、ごめーん!ドアの陰で気付かなかったよ!

早く咲く種類なので、春の訪れを一足早く告げてくれる感じで、大好き。どこに植えようかな。

* * * * *

最近の気分転換は、私が小中学生の頃に好きだった映画のラブシーンに、うっとりする事。当時の私は、新しく封切られる映画には興味がなくて、古い洋画ばかり見ていた。




サウンド・オブ・ミュージックは子どもの頃から何度も見過ぎて、もう食傷気味だったのだけれど、改めて見てみたら、こんなに凄かったのか!
(でも今見たら、婚約者の演技が余りにも素晴らしくて、キャプテンが能天気で自分勝手に見えて、「マリア、本当にこの人でええの?」と言いたくなるわ。)




イングリッド・バーグマン、信じ難い美しさ。


子どもの頃からこんなのを見ていたら、そりゃ、中学生男子と普通の恋愛なんてできん訳やわ。と、納得してしまった。
そもそも、教室で皆がアイドルにキャーキャー言っている頃、私の好きな俳優はゲイリー・クーパーだったもんね。相手に何求めとるんじゃ!





2024/03/16

やれる事はやった


森を守れ!の抗議運動、ご協力有難うございました!




医院で集めた抗議書は、簡易書留で送って、無事到着した事を確認。

元々、私は外国人で新参者で専門外で、よく解っていない自覚があったので、「チラシができたら医院に置くから持って来て~」という程度の姿勢だった。しかも医者というのは、ひとの健康を人質に取っているようなものなので、その強さを濫用してはいけないし、私と意見の違う人が来難くなるのもいけないので、常になるべく中立でいようと思っていて、村に色々ある団体にも余り深く関わらないようにしている。

でも、この森のために泣く村人とか、ぶっ倒れそうになりながら活動している村人とか、不器用なチラシとかを目にし、「遊説している政治家の口の上手さに人々がどんどん動かされていって、私達素人には太刀打ちできない」「某医者が賛成派なので、説得力でとても敵わない」と嘆くのを聞き、決心した。
正直なところ、負ける確率の方が高いものに関わるというのは、評判を落としたり後から白い目で見られるかもという、リスクはあるのだけれど、そんなの構っちゃおれん。負けるにしても、抗議の爪痕はしっかりつけておきたい。

締め切りまで兎に角時間がなかったので、大急ぎで写真を選び、展示物やSNS拡散用の物を作り、その合い間にうわーっと考えをまとめて書き出し、意見書を地元紙にも送り付け。




抗議書の締め切り日の朝、新聞記事になっていた。「家庭医 Sachiko Flaigが語る」



(クリックすると拡大して読めます。)

約半面が私の意見で、ここまで大きく扱われるとは、びっくり。しかも、私の意見を都合よく編集せず、そのまま載せてくれた。(写真は開院の時の・・・コロナで美容院が閉まっていたのだ。とほほ。)

凄く嬉しかったのは、何人かから、「あの視点と根拠がよかった」「やっとまともな理由が出た」と褒められた事。何故それが嬉しいかと言うと・・・
ドイツ人は議論好きで、自分の意見だけでなく、その理由までしっかり説明しなければならないのだけれど、ドイツに来た頃はとてもそれに太刀打ちできなくて、口を挟めず黙って聞いているばかりで、悔しい思いも沢山したの。それが、ドイツ人に「よい根拠だった」と褒められる日が来るなんて!

抗議書もかなり沢山集まっているようだし、この地域のそれぞれの村議会では今のところ反対議決ばかりなので、なんか「勝てるかも」という希望が出てきたよ。

鼻血を出したりしながら突っ走った二週間でした。





2024/03/14

三十周年


大学3年生が終わった春休みに、ドイツに二箇月間、語学留学をした。

それが本当に本当に楽しくて、私は生まれる場所を間違えたと思った位、水を得た魚の状態になった。
その時の語学学校の先生二人と、こちらに永住している生徒一人とは、今でも友達付き合いが続いている。

それから30年が経ち、先日、皆でお祝いしました。



前菜が並んだ春らしいテーブルセットに、うわーっと歓声が上がる。倹約生活なのに、こういうところにはケチケチしないの、見習わなくちゃ。
私は人参サラダとチーズクッキーを作り、金平糖を持って行った。




妹こぐまは「女子会?!」と目を輝かせ、またもついて行きたがったけれど、「いやー、今回は30周年祝いやからね。あんた、まだ30歳じゃないでしょ」と却下。




主菜はお豆さんのオーブン煮込み♪





30年前、同じアパートでの
ホームパーティー。
私はお雑煮を作った。
人参を花型に切ろうとしたら、台所にテーブルナイフしかなかった衝撃。ギコギコ切ってもの凄く不細工になったけれど、皆は大感激してくれて、先生に今でも言われる。
お餅を「おいしいけれど食感が不愉快」と表現されて、大笑い。




蚤の市で買った子ども用ギターで、多分中島みゆきの「ホームにて」を弾き語りしているところ。

カーニバル、国際女性デー、イースターなどを初めて経験し、語学学校では色々な社会問題や文化の違いについて討論し、国際的な女子寮で色々な子達と知り合い、「シンドラーのリスト」や「パーフェクト・ワールド」を観に行ったり、ディスコに行こうと思ったらジーンズで入れて貰えなかったり。
街角でスケッチしていたら、老人ホーム暮らしのおばあさんに声を掛けられて、誘われてカフェでケーキを御馳走になったり。ラズベリーケーキにこんもりと生クリームを添えたのが、初めてのおいしさだった。
外の社会では、言葉ができなくて受ける外国人差別のようなものも結構あったり、自分は白人側じゃなくて有色なんだと初めて自覚したり、何度か悔し泣きしたのもいい経験だったなと今では思う。

この二箇月の体験が私の人生の方向を決めたので、こういう「まだ決まっていない」時期に外に出るのは本当に大切だなと、つくづく思う。
行かせてくれて、有難う。そして、この出会いに感謝。





2024/03/06

森を守れ!のお願い


ここのところ、睡眠時間を削ってまで何をしていたかというと・・・



うちの森に風力発電の風車を建てる事への抗議運動。何しろ期限が3/15なので、時間がない。

自然保護活動をしている人達のチラシ、待ち焦がれていたのがやっと完成して届けて貰ったら、文字がぎっしりで読む気になれないし、地図はルーペなしには見えないし、肝心の抗議書の送り先もよく判らないし、いざやってみようと思ったら、これまた色々と難しくて「えー、これでいいの?」という感じだし・・・私にとってこれだけ難しかったら、お年寄りとか外国人とか、一杯取りこぼしそう。それって、勿体ないよ!

という訳で、メールフォームを作って自動的にそこに飛べるQRコードも作ったり、待合室に用紙を用意しておいて、書いて貰ったのを集めて私達が郵送する事にしたり。




皆がイメージできるよう、自分の写真に風車を描き込んで、展示したり。




これはよその森の写真。

風車を建てるためには道も要るし、ケーブルも引かないといけない。それを、うちの森に8基も建てる予定なんだと!
動物は逃げて行くだろうし、植生も変わってしまう。

風車の寿命は20-30年で、幾らリサイクルするといっても巨大なゴミになる。もしその頃もっといい発電の可能性が開発されていたら、もう新しく風車を建て直さなくなる訳で、無駄な跡地と森の死骸が残るのみ。

森がきちんと完成するまでには百年単位の長い長い年月がかかるのだから、一旦破壊してしまったら取り返しはつかない。「当時はそれがいいと思っていたんだよね、阿呆やったねえ」では済まない。

しかも、「森の宝のお散歩コース」がほぼすっぽり入ってしまう。私達がここに引っ越してきた頃、村おこしで皆が協力して作ったコースだよ!
それって、リスペクトがなさ過ぎ。




これはオリジナルサイズで載せておきます。クリックすると大きくなります。
もし声を掛けられる人がいたら、ご自由にお使い下さい。

私達の村の計画ではなくて地域全体の風力エネルギー計画で、もっと大きな政治の力が裏に動いているのと、村人不在の市議会で決定されてしまうので、太刀打ちできないかも。グリーンの方達も、普段は環境保護にうるさく木を切ると大騒ぎするくせに、「地球温暖化防止には森よりも風力発電の方が有効」とか言って、頼りになりゃしない。それでも最初から諦めるのは嫌なので、やれる限りの事はやってみるのだ。
小さな村で、抗議書も多分何十何百程度の数だと思うので、一通でもしっかり重みがあります。

  • ここの住人でなくても、「来院したついでにお散歩する」とかでもこの森に関係があると認められるそうなので、こちらにいらっしゃった事のある方は、是非是非ご協力下さい!
  • 日本の署名活動と違うところは、理由が必要だという点です。でも難しい事を書く必要はなく、「森で散歩するのが息抜きになる」「ここで野鳥を見るのが好き」などの個人的な理由で充分です。
  • 名前と住所は必要ですが、年齢は不要なので、未成年でも問われません。なので是非、ご家族全員分お願いします。
  • ほんの一言二言でもいいのですが、全く同じ文言にするとハネられますので、何人かで一緒に書く場合は、少しずつ変えて下さい。

どうかよろしくお願い致します!

じっくり推敲している時間がないので、乱文ご容赦下さいませ。


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