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2025/07/30

村祭りとゆるーい社会



また村祭りがありました。持ち寄りの手作りケーキ。一切れ2ユーロ♪
どれも凄くおいしいので、お代わりする人も。


「外でゴミ箱が燃えています!でも、心配しないで!消防団を呼びました!」とアナウンスが入り、みんなでわいわいテントの外に出る。(勿論、プログラムの一環。)



少年消防団が登場♪
指令を出され、1ペアがすぐにホースを出し、兄こぐまペアはまず通行止めの立て札を出してから、ホースの準備。




先行ペアがすぐ消火にかかり、兄こぐまペアが斜面に散水して延焼を食い止める。
拍手喝采、ご褒美にアイスとジュースを貰っていました。




妹こぐまは初めてのブラス演奏。

子どもの出し物をドイツで初めて見た時は唖然とした位、日本と較べて完成度が低い事が多い。妹こぐまのこれも笑いを堪えて撮影したし、その前の小学生のリコーダー演奏なんて、曲の原型がわからない位だったり。
でも、嫌になる程練習させるのでなく、不揃いでも本人たちが楽しんでいればOK、という感じ。そういう大らかさがいいなあ、と思う。

妹こぐまのご褒美はフライドポテトだった。村祭りのは、油が新しいからおいしいのだー。




私がいつも買っているプロテインパン、スーパーでパック売りされているものなのに、こんなムラがあった。食べると明らかにダマがある。
スーパーのパック売りスライスチーズでも、その時によって、めっちゃ塩辛かったり。

日本で育って、「工場で作られるものの品質は均一なもの」と思っていたので、ドイツに来たばかりの頃はびっくりしたけれど、目くじら立てず、「ま、そんな時もあるよねー」位で、我慢して食べちゃう。


こんなゆるーい社会で生きています。





2025/07/17

村の新しい消防署


少し前のこと。



村の消防署が新しくなって、お披露目パーティーがありました。
いつも通り、前夜祭から始まり、食べ物・飲み物の販売があり、村のブラスバンドが演奏し。




少年消防団が、車の消火の実演をした。まずは遠くから放水。




水を盾のように広げて近づいて放水。でも車の中からまだ炎が。




車のドアをこじ開けて、更に消火する。




目に見える火がなくなってから、熱量計カメラで計測して、まだ熱い箇所を見つけて、完全に鎮火させる。




ホースは一旦巻いてぺっちゃんこにしてから、収納ケースに合わせて畳む。




その後、一般の子ども達も順番に放水させて貰っていた。




かっこいいロッカールーム。




女子トイレのドア。

* * * * *

因みに、先頭で消火しているのも、最後にホースを片付けているのも、兄こぐま。

消防団で村内の友達もできて、最近とても楽しそう。そして内面が急に成長して、私にわざわざお礼を言ったり、私の事を凄く気遣ってくれるようになった。






少し前は、まだこんなんだったのにねー。




ここで子ども達の消火体験を監督しているのも、少年消防団の子達。
兄こぐま、ちょっと近過ぎない?!





2025/07/03

Good Neighbors, Bad Times(2)


蒸し暑い中、村の旧シナゴーグは満席で、追加で椅子が運び込まれた位。
しっかり予習して臨みました。

本からの朗読もあったのだけれど、これが意外によくて、もう読んで知っている内容なのに心に沁みて、最後は涙が滲んでしまった。
著者の心の動きのところで、笑いが漏れた部分があったけれど、いや、それ全然笑い事じゃないと思うよ。というのは、私がマイノリティ・外国人だからそう感じたのか。




85歳でアメリカから来るって、凄い。




付箋だらけの本に、私もサインして貰っちゃった。
感想を伝えたのだけれど、全然言い足りなかった!

* * * * *


真っ先に朝日が当たる場所。ここにナチスの鍵十字が立っていた時期がある。

それを見ないようにして暮らすなんて、考えられない!というのが後の世代の見方だけれど、社会全体での見て見ぬふりとか、「見たい事、聞きたい事」だけ情報として取り入れて、知りたくない事は蓋をしておくとか、今の世代も歴史の反省から全く学ばずに繰り返し、現代のSNSで更に拍車がかかってきているという気がする。

そして更に、個々人の中にも多面性(時には矛盾)があったり、後になると記憶が塗り替えられたりというのは人間の常で、そこに聞き手である著者の心の動きも作用して、言葉が紡がれる。

そういう事を改めて浮き彫りにしてくれた、この本に感謝。




これも本に登場する建物だと思う。
今度、詳しい人に聞きながら、本に出てくるところ巡りをしてみたい。

本の中で一人が語った事:「レキシンゲンの10-12家族の助けなしに私達は生き延びられなかっただろう。別の10家族は村のナチスで、私達を憎んでいた。その他の皆は、無関係に放っておいてくれた」
この「その他大勢」の存在に、凄く考えさせられた。迫害・嫌がらせしなければOKって訳ではないよね。でも、自分なしには生きていけない家族を抱えていたら、行動する勇気が出ないのも解る。

あと、「レキシンゲンのユダヤ人は一目置かれる、特別な存在だったから、迫害が少なかったのだ」というドイツ人識者の見解も書いてあった。
それって、今の私に繋がるなー。私も「特別な外国人」で、たとえ政治がそうなったとしても、村の人達から暴力とか本当に酷い事をされるのは、ちょっと考えにくい。そういう感じだったのかなあ、とか。




妹こぐまのクラスが、ユダヤ人墓地の掃除をした時の地元紙記事。


私自身はレキシンゲンを選んで正解だったと思う。
少し前に、医師の集まりでよその大きな街の先生と知り合ったら、「あ、あなた、レキシンゲンの!レキシンゲンの患者さんはいいねえ。地に足がついていて、良識があって。他の町と全然違う」と言ってくれた、そんな村。
このユニークな歴史と共に、よいところも、問題点も、見つめながら生きていきたい。

余談だけれど、村の体育館で時々食事会があって、各団体が資金集めも兼ねてやっている。先週は旧シナゴーグ保存会の番だったので食べに行ったら、注文を取りに来たウェイターが、ホルプ市長さん(レキシンゲン住民)だったよ。
ま、私もお祭りでたいやき焼いて、患者さんにびっくりされた事あるもんね。








2024/11/22

雪の日の診察室から



7:18




7:48




8:17




10:20




11:20


刻一刻と変わる景色が美しくて、疲れが吹っ飛ぶわー。
普段の仕事の日は外なんか全然見ていられないので、久しぶりに窓一杯の雪景色を堪能しました。

因みに今日の、日の出は7時43分、日の入りは16時38分。





2024/09/30

木の葉の宿題(2)


妹こぐまよりも私がはまってしまったので、第二弾。皆さんは幾つご存じかしら。




問題のHainbuche
は生垣に植えている人に「これ」と教えて貰った。
Hainの語源はHecke(生垣)だから、野生よりも生垣で探す方が早いと思うよ」だって。




二つを較べてみると、Hainbucheの方が葉の縁のギザギザが遥かに細かくて、これは重鋸歯というらしい。

Rotbuche(ヨーロッパブナ)のギザギザは、つるんとした感じ。
「これ」と判ってみれば裏の森に沢山あって、春に芽吹きが素晴らしくて驚かされたの、多分これだったんだ!銀色のプリーツ状に凄く美しく畳まれているのが、ふわーっと広がるのよ。




トネリコ




マロニエの大木は公園や街角のあちこちにあるのだけれど、手が届く低い枝が残してあるところが少なくて、ちょっと探した。




手みたいな葉っぱ、5本指のと7本指のがあるの、不思議だなあ。
鈴みたいな形の、愛嬌のあるイガ。実は思わず集めたくなる、つるつるピカピカ。




菩提樹。因みにこれ、個人宅の庭。こんな大木が庭にあるって、いいなー。




まじまじと細部まで見たのは初めてで、実の房の根本にいちいち一枚羽のプロペラがついていて、自然って凄い!




これも庭の白樺




ハンノキ属。なかなか見つからなくて、調べたら水辺が好きと出ていたので、ネッカー川岸に行ったらあった!
ヘーゼルナッツによく似た葉っぱだけれど、先が尖っていなくて靴ベラみたいに平らで、葉によってはちょっとハート型。幹は灰色でゴツゴツ。


写真がないけれど、ナナカマドは往診先の庭で見つけて、お願いして分けて貰って、15種類揃いました♪





2024/09/27

木の葉の宿題(1)



妹こぐまが学校の宿題で、リストアップされた15種類の木の葉を集めないといけなくて、付き合いました。




りんご

一枚目の写真のロバ達が、期待に満ち満ちた顔で柵に張り付いていたので、この木の下に落ちていたりんごを一個ずつやった。




くるみ




ドイツのシンボルである柏。
私はずっと「樫」と言っていたのだけれど、小塩先生(←Amazonリンク)曰く、
分類上はブナ科のコナラ属だが、ヨーロッパ・カシワは日本のコナラやカシワよりも大きく育ち、葉の切れ目がずっと深く、葉自体が長い。樫と訳しては誤りで、樫は日本中部以南の暖かいところにしかない。ヨーロッパにはない。




ヨーロッパブナ(の筈)。よく似た葉っぱの木が沢山あったのだけれど、この木の枝に幸い実の殻が残っていて、これだ!と。

エジプト産のパピルス紙も、高価なギリシア産の羊皮紙も持たぬ貧しいゲルマン民族は、もっぱら滑らかなブナの枝や板にルーネやラテン文字を引っ掻いて書いた。それでドイツ語では「文字・字母」のことを、いまでも「ブナの枝」(ブーフシュターベ)という。
そして文字を使い、ことばを書いた「本・書物」を英語ではbook、ドイツ語ではBuchというが、これは「ブナの木」Bucheの語そのままなのである。




ヘーゼルナッツ。これも、実が付いていなければ確信できない。




三種類の楓

これで半分位揃ったかな。全部押し葉にして、記録と一緒に提出するらしい。
ハンノキとかシデとかは、私も知らないのでネットで調べながら探さなくちゃ。

森の木は勿論、公園や街路樹なら勝手にぶっちぎり、個人の果樹園や生垣でもそれ位なら目くじら立てる人もいないし、庭の中ならピンポンして採らせて貰ったり、友達同士で自分ちの庭の木の葉を分け合ったり。
自然が豊かで、人々が大らかでなければ、成り立たない宿題やね。


* * * * *

追記(教えて~):




これはHainbuche?ドイツ語だとブナの一種なのでそのつもりで探したのだけれど、インターネット翻訳するとシデと出てきて、シデは写真もなんか違う・・・。
久しぶりに独和大辞典(←Amazonリンク)を引っ張り出して来たら、Hainbucheはクマシデ属の一種、カバノキ科だそうで。
ええー、一体、樺なの?シデなの?ブナなの?と、頭の中が混乱しまくり。

→解決しました!間違い。これはHainbucheじゃなくてRotbuche




これはEsche(トネリコ)? →解決しました!正解。





2024/09/13

夏休みに食べた地元料理


来客があったので、ここシュヴァーベンの郷土料理も一通り食べました。




マウルタッシェン。大きなラビオリみたいなもので、挽き肉がぎっしり入っている。
このレストランは、一人前が4個で、更にお代わり自由なんだけど・・・




1個がこんなに大きいので、お代わりなんて無理!
「絶対に満腹にさせてみせる!」という強い意思を感じるよ。

* * * * *



おらが村の山羊祭りにも行きました。前夜祭は、
山羊バーガーに、山羊ソーセージ。




メインのお昼は、山羊シチュー。どれも、言われなければ山羊肉だとは判らない位、くせがない。
あれこれ食べたいし、売り上げが村の団体の資金になるので、二日連続で行く事にしている。




この日は蒸し暑くて全員バテバテになってしまったので、ケーキは買って帰って家で食べました。
村のおばちゃん達が自慢のケーキを持ち寄って売るので、どれも凄くおいしいの。

* * * * *



レンズ豆とシュペッツレは、庶民のソウルフード。
学食や病院の献立がこれだと、普段は昼ご飯を取らない人も、いそいそと食べに行っていた。その頃は「そこまでー?」という感じだったのだけれど、今ではしみじみおいしいと思うようになった。

もう少しだけレンズ豆を煮崩れさせた方がよかったかな。
本来はブロッコリーなぞ添えずに潔い茶色料理なのだけれど、外食続きで野菜不足気味だったので。

* * * * *

ブロッコリーと言えば。

少し前、イースターに出し忘れたうさぎチョコが出てきて、妹こぐまが花がら摘みを手伝ってくれたので、お礼にやったら・・・

「まあ、あなた、イースターじゃないのに、何しに来たの?!」
「すぐに食べるわ!」

と大喜び。うさぎがキャーッと震えると、

「大丈夫。私のお腹の中には、イースターに食べたあなたのお母さんが待っているから!」

・・・消化不良かよ。


「でも、そうしたら狩人が来て、妹こぐまのお腹を切って、うさぎの親子を出すかもよ」と言ったら、

「うーん、代わりに石を詰められるのは嫌だな。

・・・

そうだ!

ブロッコリーを詰めて貰おう!

うん、あんたブロッコリー大好きだもんね。