おらが村の山羊祭り

我が家の向かい側の斜面は、草刈りせずに山羊を放牧する事によって景観が保たれている。寄付やボランティア活動で支えられている、その団体の２０周年のお祭りがありました。

私はコロナ第一波の中で開業したので、開業してから村の行事に出るのは、何とこれが初めて。マスクなしの顔、判るかなーと、ちょっとドキドキ。

今日は放牧場から連れ戻されている山羊達。

確か告知では「ふれあいコーナー」とか書かれていたのだけれど、山羊達は全然その気なし。

干し草の山で子ども用の遊び場も作ってあった。妹こぐま曰く、これが意外によく滑って、スロープ部分は攀じ登れない位なのだそう。

トラクターも大集合。若者達も得意気に乗り回していて、子ども達が「のせてー！のせてー！」と群がる。

そしてドイツのお祭りの盛り上がりには、クラシックカーが欠かせない！皆大好き。

これは薪をくべて蒸気で動く。ハンドルをぐるぐるぐるぐる回して、ローラーの左右についている鎖の長さを調整して、やっと方向転換するのだ。

この煮込みとソーセージは、初めての山羊肉。

私はラムも苦手なので、おっかなびっくりだったのだけれど、この山羊肉には全く癖がなくて、驚きのおいしさだった。

普通のお祭りのつもりで、全く期待もお腹の準備もせずに遅い時間に行ってしまい、既に売り切れもあって、しまったー！田舎の人達は、よい素材に慣れて舌が肥えているのを忘れていた。次回はもっと、がっつり食べるつもりで行くぞー。

一体何百席あるの？という位、テーブルとベンチが並べてあって、それが丁度いい感じで埋まっている大盛況。

こんな草地やでこぼこの斜面でも、かなり高齢のお年寄りが危なげなく歩いている足腰の強さ。そして若夫婦や子どもも沢山いて、村が高齢化していない。凄いなあと、また改めて感心してしまった。何度も書いているけれど、うちの患者さん達、高齢者でも常用薬が凄く少なくて、介護不要で元気な人が多いの。素晴らしいよ。

私の好きなマッチョな感じになってきたよ。ひひ。黒い森と言えば林業。

左が鋸、右がチェーンソーで競争して、鋸の圧勝。余りの速さに私のカメラが間に合わなかったので、鋸チームの足元にはもう輪切りが転がっている。

しかしこの後で、７０馬力（！）のチェーンソーが登場して、５秒間に輪切り３枚という恐ろしい速さで、木をバターのように切ってしまった。凄く危険だというのも、さもありなん。

次は木こり競争。まずは足場となる板を差し込めるように斧を入れる。

作った足場で二段上って、最上部を切り落とす速さを競う。ガッツン、ガッツン、めっちゃ速いよ。木っ端が飛び散っているの、見えるかしら。思わず声をあげてしまう位かっこいい！のだけれど、差し込んであるだけの板の上で、この高さで斧を振り回すなんて、見ている方は本当にドキドキ、ハラハラ。

こんな小さな村なのに凄い人出で、老若男女みんな楽しそうで、皆が「おらが村、最高！」と盛り上がっていて、私もすっかり幸せな気持ちになって帰宅したのでした。