2026/03/05

今度は警察


はっきり言ってしまおう。
実は私は、警察と相性が悪い(爆)。

と言っても、普段どうこうではなく、当番医の時。
例えば不審死の時とか、留置場に入れる時の健康状態を診るのとかで、ちょくちょく接点があるの。

警察は、自分達が医者を必要とする時には丁寧~にお願いしてくる。
でも、こちらが不審死の疑いで呼ぶと、来たがらずに電話で長い長い議論になる。というか、不審死じゃない何らかの死因を書かせようと、延々と説得してくる。刑事警察と30分位議論する事もあり、それが本っ当にストレスで、その後はぐったり疲れるのだ。

大分前にもそれがあって、「いや、この人の場合は本当に無理だから、兎に角来て!」と突っぱね、来させたら、「遺体がまだきちんと服を着ていた」というのを理由に、私が死体検案をさぼって書類だけ書いたんじゃなかったんじゃないかという、詐欺の疑いを医師会(医師として働く許可などを司る機関)に告発しよった。

あのさ、服脱がせたら、普通また着せるよね?!
「まだ」って、あなたの主観だよね?!(←主観を混ぜるのは警察ではご法度で、罰される対象になるのだと聞いたよ。)

その刑事警察から「死体検案しなかっただろ。上の機関に告発してやるからな」と決めつけ苦情メールが来た時に、「したわ。家族に手伝って貰って(=証人が存在する)、脱がせてまた着せたんじゃ」と答えてあったので、向こうに勝ち目は全くないと判っている筈で、それでも医師会に告発するなんて、明らかに単なる嫌がらせ、仕返し。あんた、暇人か。

はあー・・・・もう、本当に、嫌んなる。
これだから、面倒を避けたくて適当な死因を書いちゃう医者が出るんだよ。

まあね、私が「どうか告発しないで」とペコペコせずに、たった二文の返事を書いたので、ムキになったのでしょう。

しかも、この案件、やっぱり自然死じゃなかった。
自殺だったのを家族ぐるみで隠して、私に嘘をついていたの。その時私は嘘だと気付けなかったのだけれど、何だかおかしいので不審死として警察に届けたら、勘が当たっていたという訳。
事件性のない自殺でも警察は来ないといけないのだから、無駄足を踏ませた事にはならなかったのだし、本来なら「よく見逃さなかった!」となるべき案件。
(突然死の場合はまず救急医が行って、できれば蘇生を試み、死が確定したら当番医が死体検案に行くのだけれど、私の前に駆け付けた救急医は不審死扱いにしていなかった。)

まあまだ弁護士に頼む段階ではないだろうと思い、取り敢えず告発への反論を自分で書いた。仕事には100%完璧というものはなく、粗探しようと思えば幾らでもできるであろう危うさがあり、刑事警察の悪意とも向き合う、実に気の滅入る作業で、しかも全くのただ働き。もう、本当に、やってられんわ。




この色封筒が届くと、大体碌な事にならない。

左が医師会の弁護士からの質問状と刑事警察からの告発文、右が私の返事。
こちらも二文で答えておしまいにする事もできたし、情報というものは逆につっこみどころを作ってしまうかも知れないという両刃の剣なのだけれど、相手が医師会なので、オープンに書けば私が真面目にやった事が伝わって、「信憑性あり」で私の味方になってくれるかな、と、頑張ってみた。

でもね、本っ当に無駄なエネルギーで、生産性ゼロ。医師会も私も、暇な部外者の八つ当たりに付き合わされて、私は名誉棄損までされ、迷惑このうえない。
そもそも、聞き込みや証拠集めは警察の十八番でしょ。証人の存在まで教えてあげたのに、私が死体検案したかどうか位、わからんでどうするのよ。

* * * * *

ドイツで死体検案をする方(いるのか?わはは)への助言:

  • 私はなるべく一人でやらず、誰か一人に手伝って貰う事にしている。衣服の着脱や遺体の向きを変えたりする時に手伝いがないと難しいし、証人という意味でも。但し、精神的に負担をかけるので、大丈夫かどうか、常に気を配って、確認すること。手伝いの一人以外は、全員部屋の外に出て待って貰う。
  • 状況や気付いた事、家族の話しなど、死体検案書には書かない事も、自分のために記録しておくと、後で問い合わせが来た時にきちんと答えられる。
  • 死体検案書は複写式なのだけれど、最後のページまできちんと写らない事が多い。日本の細字ボールペンが尖っていて最適で、これで思いっきり高い筆圧でゴリゴリ書くと、最後のページも何とか判読できるようになる。書き物机のない家もあるので、下敷きボードは必須。
  • 汚れ仕事になる事も結構あるので、手袋だけでなく、靴カバーや使い捨てエプロンなども持って行くといい。


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