先々週に続き、先週もてんこ盛りでした。
ドイツでは、会社や医院など人が集まる建物の消防・建築法は非常に厳しい。
例えば避難経路は複数必要で、公式に避難口とする扉は必ず外開きで、規格に合った素材で、開けっ放しにできないよう「自動的に」「パッキン付きで隙間なくぴったり」閉まり、「パニック鍵」といって施錠してあっても中からは押し開けられる仕組みでなければ、許可されない。更に大事なところは防火扉が必要で、ドイツで時々信じられない位重たいドアに出会う事があるのは、多分それ。
階段は登り窯のように燃え広がるので、これまたきちんと扉が閉められなくてはならない。うちの階段は更に、煙が充満すると上方の窓が自動的に開いて煙を逃がす仕組みになっている。
建築許可が下りた設計図通りに建設されたかどうかの検査が、今頃きた。
何もかもストップしていたコロナ第一波中の開院だったうえ、検査官に名指しで「あそこが建てたもんね」と言われた位信頼度の高い工務店で、それで検査も後回しになっていたのかな、なんて思ったり。
私は自分が怖がりなので、許可に必要とされる以上の事を組み込んでいて、「どこからでも逃げられるね」と感心して貰え、小さな改善点二つだけで済んだ。ほっ。
うちは絶対に大丈夫と思っていても、検査に通らなければ最悪取り壊しという事もあり得るので、矢張りもの凄く緊張していたらしい。検査官が帰ってから、全く使い物にならない位、ぐったり全身疲労になってしまった。
でもね、日本の痛ましい火災事故のニュースで、建物の図を目にしては、「これでは燃え広がるし、逃げられんわ・・・」と思う事が多いので、こういう厳しさは大事だと思う。
そして、今年も税理士さんとの話し合いがあり、また診療後に車でシュトゥットガルトまで。
こちらも「問題ないですよ」と言って貰えて、ほっとした。あともう1回だけ税金の大きな後払いがくるのだけれど、全ての口座からかき集めれば、マイナスになるかならないかのギリギリ位で支払えそう。
「今週、初めて社員旅行するんです」と言ったら、「それ、凄くいい!」と大賛成して貰えた。私が日本で働いていた時は、社員旅行のために積み立てしていたけれど、ドイツでは自己負担なしが普通だと思う。
ドイツでは年に2回、食事や旅行などで社員のために使ったお金を税金控除できる。なので、夏に旅行、冬にクリスマス食事会、という会社が結構多いかな。
社員一人当たりの限度額があるので、旅行をすると足が出てしまうのだけれど、それは社長のポケットマネーから。食事会の時もそうだけれど、そこでケチケチせずに大盤振る舞いするかどうかで社長の器を見られるようなところもあって、普段から節約生活が染み付いている私は、うっかり地が出そうになるのを抑えるのに必死。
加えて妹こぐまの卒業式もあり、時間外診療もかなり入り、社員旅行前夜は余りにも疲れていて荷作りができず、当日の朝にやった位。
ホテルやレストランを決めて、皆の気分を盛り上げるための、この行先地図を用意しただけで、精一杯だった。
何もかも、無事に済んで、よかった! 旅行の話しはまた今度。
大変な忙しさだったんだね!
返信削除社員旅行!楽しそう!早く旅行の様子が知りたいなぁ!
楽しみ!
mさん、こんにちは。
削除社員旅行はふらふらでしたが、とっても楽しかったです♪
もろもろ、おつかれさま~!!!
返信削除ひかりさん、こんにちは。
削除ありがとう~。最後の大きな支払いが済んだら、今度こそ落ち着けるのかな。うう。
消防関連の検査に税金、社内旅行と、事業主はたいへんですね。消防関連の規制が厳しいのは事業の障害と考える向きもあると思うのですが、近隣の同業者に遅れをとることを気にせず安全のために必要な投資をできるということで、良心的な事業者にとってはよいことという考え方もあると思います。でもそうは言っても検査は緊張しますよね。お疲れ様でした。
返信削除行き先地図は見るだけでもワクワクしますね。旅行の話、楽しみにしています。
melisandさん、こんにちは。
削除防災にはかなりお金を注ぎ込んだので、検査に来てくれないとがっかり、という面もあるのですが、検査ってやり方によっては幾らでもケチをつけられるので、やっぱりドキドキでした。
ドイツで実際に、都会の大きな駅が検査で引っ掛かって取り壊して建て直しになった例があるそうなのですが、夫に言わせると「人が死んでからじゃ遅いんだから、当然だよ」だそうで、痛ましい火災事故のニュースを見ると「確かにそうだよなあ・・・」と思います。
そうですね、日本では痛ましい火災事故があります。違法建築は警告だけでなく取り壊せば良いですよね。日本はその点甘いです。とにかくお疲れ様でした。社員旅行のブログも楽しみにしています。
返信削除cocoさん、こんにちは。
削除一度大きな火災事故で、煙突のように階段が突き抜けたつくりなのに、「消防署から模範企業として認定されていた」というような事を読んで、建築法自体の甘さに凄くびっくりしました。