2024/05/23

家を飾る


最初に住んでいたアパートを出て、次のアパートは今の家ができるまでの仮住まいと判っていたので、必需品以外のものは段ボールから出さなかった。
今の家に引っ越してからも、まずは兎に角生活を整えなくちゃと、飾りを出す余裕がなかった。

一週間の休暇で、そういうのを今やっと少しずつ出してきている。




大好きなこれも。当時は大きいのを吊るす場所がなくて残念に思っていたら、ミニ版を見つけて飛びついたのだった。
ああ、でもこの家なら、大きいのがさぞ似合うだろうなあ・・・。




脚立によじ登って、スワロフスキーのサンキャッチャーもぶら下げた。プリズムになっていて、虹色の光がミラーボールみたいに部屋中に散らばるの。(左の窓の上に薄っすらと写っています。)
直射日光が長時間入る窓というのが難しいのだけれど、上の三角窓はシャッターもカーテンもなしなので、ぴったり。




貰って初めて見た時の、こぐまの顔!




曾祖父の柱時計も、やっと場所が決まった。犬や山羊の飼い主さんに、彼女のおばあさんの引き出しを頂いたので、それと合わせて。
額は取り敢えず掛けてみたけれど、やっぱり他のに替えるつもり。




アルザスで少しずつ買い集めたお菓子の型。

思い出の品を飾るという行為で家に心が吹き込まれる感じ、すっかり忘れていたよ。今迄、兎に角「生活できればいい」という感じで走り続けていたのだなあ。
家族も「違うね!」「きれい!」と大喜びしてくれて、そう感じる心がちゃんとあるという事が嬉しい。




晩御飯の後、食卓で読書。ふと目を上げるとテーブルの上のガラスの色がうっとりする程きれいで、夜の帳が下りていき、飾った物たちがそこに溶け込み、いつ迄でもここに座っていられる感じ。

「死の棘」(←Amazonリンク)は十代の頃に一度読んだきりで手放したのだけれど、何のご縁かまた手元にやって来て、今何となくそういう気分になって手に取った。真夏の灼熱の安アパートで、涼を求めて少しずつ移動し、最後は玄関に座り込んで読んだ事まで覚えていて、
作家としても内容も決して私の好みではないのだけれど、やっぱりそれだけの力があるという事なのだろう。そして飽くまでも文学なので、登場人物の言動について、今の正義感を振りかざしてあれこれ批判するのはナンセンスと思う。



4 件のコメント:

  1. いつも、時に嬉しく時にハラハラどきどき、異国で頑張られているくま先生の毎日を拝見しています。
    最初はビタミンで風邪を治す投稿を見つけて読み始めました。今日は、少し大変と感じる毎日のなか、こうやって心の健康を取り戻すと良いのだなと感じながら読みました。
    黒い森の素敵な医院の階上の食卓に灯るキャンドル!いつまでも皆様を優しく包んでくれますように。

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    1. まこさん、こんにちは。
      嬉しいお言葉、心に沁みました~。
      お陰様で、少し落ち着いてきました。有難うございます!

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  2. 私は、部屋を飾らないけど、窓辺のガラスの玉が美しいし、
    アルザスのお菓子の型が素敵でイイなぁと思った。
    部屋を飾るのもイイね!

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    1. mさん、こんにちは。
      このガラス玉、ぶつかると風鈴みたいなきれいな音がするのです。
      まだ使った事のない新しい型も混じっているので、型を眺めていたら焼きたくなってきました♪

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