フライパン選びは、自分がどういう用途で使いたいか、だと思う。うちのフライパン達は、一つずつ買い揃えていった、どれもなくてはならない、私の宝物。使い勝手の感想は、飽くまでも私の個人的なものだし、今迄に書いた事もあるのだけれど、今回まとめてご紹介します。
錬鉄のフライパン、ドイツTurk社3人組。
左:サイズ28、約1.5kg。20年近く使用。
私のフライパン人生は、これでスタートした。柄が細めなので、鍋つかみを使わずに持つと、ちょっと手が痛い。私にとっては片手で持って動かせる限界位の重さ。
使っているうちに、底がちょっと反ってきたけれど、私は特に気にならない。底面積が広いので、いっぱい並べて焼ける。
ただ、オムライスの時にちょっとやりにくいんだよなー、もう一回り小さくてこぽっとしたのも欲しいなー・・・と長年思っていて、遂に買っちゃったのが真ん中。まだ届いたばかりだけれど、大きさも持ち心地も、こういうのが欲しかったん!というドンピシャの感じで、使うのが凄く楽しみ。
口径24cm、底の直径17cm、高さ3.2cm、重さ1.3kg。
右手前:ハンバーグにのせる時にまん丸の目玉焼きが作りたくて、買ったもの。ラクレットの時も、これを使うと断然おいしいので、結局6個揃えた。但し持ち手は熱くなるので、子どもに使わせる時は要注意。
左:鋳鉄のフライパン(アメリカLodge社、サイズ26、底の直径21cmくらい。約2.6kg。8年使用)
素晴らしく使いやすいけれど、非常に重く、且つ柄が短いのでバランスが悪くて持ちにくく、柄の向かい側の小さな持ち手が必須。ステーキなど置きっ放しで焼くものにいい。深めなのですき焼き鍋としても使える。
右:銅のフライパン(ベルギーFalk社、約2kg。3年半使用)
最近の「銅のフライパン」はアルミニウムに薄ーい銅を被せてあるだけのものが大半だそうなのだけれど、ここのは全く逆で、厚さ2.3mmの銅に0.2mmのステンレスが、特許のやり方で被せてある。内側がステンレスなのでフライパンに風味が染み込まず、お肉用とお菓子用とか分ける必要がないし、扱いが凄く簡単。
中央奥:鉄の中華鍋(スウェーデンL'Arbalète社、底の直径23cm、口径33cmくらい、約1.7kg。十年位使用)
99%鉄で、有害物質は入っていない。出荷する時にも化学薬品ではなくビーワックスで錆止めされている。電気コンロで使えるように底は平ら。持ち手も鉄なので、オーブンに放り込む事もできる。大きい割に軽い。
ポロポロ外にこぼれる心配をせずにガンガンかき混ぜられるように、これは大きいのを選んだ。冷まそうと息を吹きかけるとスプーンから吹き飛ぶ位、パラリとしたおいしい炒飯ができるよ。
使ってみての注意事項は、洗って火にかけて乾かす時、油を少し塗らないとうっすら錆が出る。トマト料理には鉄の味がつく。
玉子焼き器3人組。
右:鋳鉄の玉子焼き器(南部鉄、及源盛栄堂の、12x16cmくらい。十年位使用)
左:銅の玉子焼き器(工房アイザワの純銅、純錫引き。6ー7年使用)
玉子焼きを作るには、断然これ。お弁当用に卵1個でも出来る小さいの(12cm)を最初に買って凄く気に入り、おかずとして並べる時にちまちま焼くのが大変なので卵3ー5個用位の大きいの(18cm)を買い足した。
私はテフロンなどの加工フライパンは、調理には使わず、こういう風にシュペッツレとか寿司飯の器として使うだけ。くっつかないので便利。
鉄のフライパンは、味が全く違うし、ちゃんと加熱すればくっつかないし、洗うのも簡単で、一生どころか次の代にも譲れそうな耐久性もあって、値段も高くない。と、いいとこ尽くし。
洗うのは、洗剤なしのお湯だけで、金属たわしでゴシゴシ洗って、コンロでさっと加熱して乾かすだけ。(鋳鉄のは、熱い時にいきなり冷水で洗うと割れる事もあるらしいので、かならずお湯で。)
但し高温で焼く時には、油煙がもうもうと立つので、きちんと換気しないと火災報知器が反応するし、床がつるつるになってしまう。
銅は高いので長年思い切れなかったのだけれど、卵料理にはその価値あり。是非味較べして欲しい。銅は鉄の5倍、ステンレスの20倍、熱伝導がよいのだそうで、納得。但しIHにはダメと思う。(あ、今度、作り較べ記事やってみようかな。)
例えばスクランブルエッグを作った後の熱々のフライパンにミートソースを入れると、ほぼ瞬時にぐつぐつ温まるので、別鍋でソースを温める必要がなくて、洗い物が少なくて済むよ。
ねえ、もうちょっと機械を使ってもいいんじゃないの?という位、いらんところまで手作業。でもまあ、この効率の悪そうな感じが、なごむわー。
ほぉ、これらがクマさんのフライパン達ですかぁ。
返信削除様々な国のフライパン、用途に分けて使っているんだね。
どれもこだわりが光る逸品だね。
卵焼きのフライパンも凄いね。こだわりが半端ない!
良いもの見せて貰いました!
mさん、こんにちは。
削除やっぱり材質、厚み、大きさなどによって、向き不向きがあって、「これを作るにはこれ!」というのがありますね。
この銅のフライパンは、卵料理の風味が明らかに変わります。
くま先生、こんにちは
返信削除わぁ〜すごいタイミング!
テフロン加工のフライパンは体に悪いと聞いて、鉄のフライパンにしたいなぁ〜と検討している時でした。
100年使える…と有名なタークのフライパン!
使いこなされた、くま先生のフライパン!味があります!
通販で探してみたのですが価格がまちまちで…
安物のフライパンしか使ったことのない私にはタークのフライパンは勇気のいる買い物なので、偽物とか嫌だし、重さとかも手に持って試してみたいので店舗ないのかなぁ〜と検索してます。
RINKOさん、こんにちは。
削除100年どころか、もっともつと思います!
私のTurkは両方とも数千円位です。数年使えば1年あたり千円、十年使えば1年あたり数百円・・・と考えると、全然高くないです。
大きなキッチン用品店に行くのが、都会に出た時の私の楽しみです。でも田舎暮らしなのでなかなかそうもいかず、ネットで注文する時はドキドキです。
凄いですね!そのバリエーション。鉄鍋でした料理はおいしいですね。昔はフライパンは鉄製を使っていましたが今は中華鍋だけが鉄製です。アルミの打ち出し鍋も重いのですべて捨てました。バッグもそうですがとにかく重いものが苦手になってきました。
返信削除↑また名前忘れました.cocoでした。m(__)m
返信削除cocoさん、こんにちは。
削除そう、重いのがね・・・。
でも、鉄でも薄くて軽いのもありますよ!薄いのは薄いのの良さがあるので、それもいいのではないでしょうか。それか、一人用の小さなフライパンにするとか。
すばらしいラインナップ!昔から卵焼き器は銅が最高と言いますものね。
返信削除うちはこの間も書きましたがたぶんわたしよりも年寄り(物心ついた頃には既にあったものを実家からもらってきた)鉄のフライパンと、同じく年寄りの鉄の中華鍋です。温めて水気を飛ばせば油を塗らなくても錆なしです。
melisandさん、こんにちは。
削除他の鉄器はmelisandさんのと同じやり方で錆びないのですが、この中華鍋だけは何が違うのか、温めて水気を飛ばしている時にすーっと錆が浮いてくるのです。
卵料理には銅の威力は凄いです。ここまでとは思いませんでした。
わー☆ これは保存版!!
返信削除くまさんがこんなにもたくさんのフライパンを持っているなんて、びっくりです!きちんと、ひとつひとつに「それを選んだ理由」があるところが、またくまさんらしいなぁ〜って思いながら見せてもらいましたー。重くなくて片手で操れるTurk社のには憧れます。使い始めにこんなふうにクズ野菜を炒めるの、初めて聞きましたよっ。へーーっ。
あとは底の平らな中華鍋もほしいなぁ。
場所とるからなぁ。。。
papricaさん、こんにちは。
削除保存版なんて、嬉しい♪
昔は1、2個しか持っていなかったのに、少しずつ増えてしまいました。
出荷する時に錆止めコーティングがしてあるので(Turkはオリーブ油なので食べてもいいやんと思っちゃうけれど・・・)、まず洗い、それを焼き落として油を馴染ませるために野菜屑を炒めるのだと思いまーす。