2023/03/06

子連れウィーン芸術の旅


今回のウィーン行きの本来の目的は、美術館巡り。

私の最初の美術展の記憶はレンブラント展で、今の妹こぐま位の年齢だったと思う。訳わからなかったなりに、未だに覚えている絵もある位なので、こぐま達もそろそろ連れて行っても可哀想じゃないだろうと考えた。

「今回は芸術の旅だからね」「付き合って貰うからね」というのは最初から宣言して、覚悟させておいた。
勿論、美術館の合い間には子どもが好きなプログラムを入れる。あと、あれこれ観られなくても、思う存分の長居はできなくても、そこは我慢する。

それでこぐま達は、行ってみたら「恐れていた程大変ではなかった」と思ったのではないかな。
兄こぐまは何度か、「ぼく、芸術はわかんなーい」と口にしていたけれど、「わからなくて、それでいいんだよ」と言ったら、ちょっと安心していた。


ベルヴェデーレ宮殿は、今回初めて行った。
凄く素敵だと思ったのは、クリムトの描く花と緑。独特の金を使っていなくても、サインを見なくても、クリムトだと判る絵を描くって、凄いよね。一番好きだったのが「Nach dem Regen(雨の後)」。



階段を歩いている妹こぐまに、おばさんが「まあ、ちょっと、この子の服、クリムトの花畑そのものじゃないの!」と声を掛けてくれた。
ので、記念撮影してみた。

因みにベルヴェデーレ宮殿、トラムだと目の前なのだけれど、地下鉄だとちょっと離れていて、行きは「通り抜けの近道なのかな?」と、人の流れについて行ったら大きな公園みたいなところに出て、訊いてみたら学校の敷地に入ってしまっていた!
帰りはグーグルナビに延々と歩かされた挙句、また入り口に戻って来てしまって、がっくり。最終的には通行人に訊いて解決。

中に大きな庭園があって、上宮と下宮を観る合い間におやつを出してベンチで休憩。ネットで見たら、夏は噴水が素晴らしいのね。冬なので勿論水は抜かれていたよ。



セセシオン、以前来た時は確か真っ赤に塗りたくられていて、本来の姿を見るのはこれが初めてだと思う。隅々まで美しいわー。



入る予定はなかったのだけれど、こぐま達に訊いてみたら「いいよ」と言うので、じゃあ、この部屋だけ。これは壁画だから、ここに来なければ絶対に観られないもの。
「まさか観られると思わなかった!有難う!」と言ったら、こぐま達も満足そうだった。



美術史博物館の入り口ホール。もうこの空間が芸術そのもので、素晴らしい~。
ああ、新しい眼鏡を作っておいて、本当によかった!
踊り場には百合がどっさり花瓶に活けてあって、香しかった。

「カフェで休憩」というご褒美を挟めば結構粘れるかと思ったのに、その日に限ってカフェがもう閉まっていて、残念。
短い滞在時間の大半をブリューゲルに費やし、あとはフェルメールと、このホールのクリムトの壁画。

絵画なんて要は好みなので、私は一枚ずつゆっくり鑑賞などせず、好きな絵だけを延々と眺めるタイプ。
時間帯にもよるだろうけれど、そんなに混んでいなくて、基本的には人に邪魔されずにゆっくり観られる。有名どころの絵にはやや人が集まるものの、延々と見続ける人は本当に少なくなっていて、多くは写メを撮ったらすぐに立ち去るので問題なし。スマホ文化万歳!わはは。
ソファーがあちこちに置いてあって、絵によっては座ってのんびり観られるのも最高。なので、暫く座って待っていたら、「フェルメールを独占」などという時間も訪れるのだ。





あと、この写真の右奥にちらりと写っている聖ペーター教会のオルガンコンサート、子連れには気楽で凄くよかった。
平日ほぼ毎日15時から、入場無料(喜捨のみ)で、私達が行った日は4曲で、多分30分強位だったので、興味のない子どもを連れていても何とか大丈夫。
オルガンの音に包まれて座り、教会の内部の装飾を眺める。しかも途中から午後の光がさーっと差し込んで、金が照らされて光り出したのは、無宗教の私にまで神々しいものを感じさせる程で、教会の設計って本当に凄い。


子連れ芸術の旅、意外に楽しめた!
ウィーンの美術館の多くが、12歳未満の子どもは入場無料なので、長居できなくても勿体ないと思わずに連れて入れるのも素晴らしいわ。
(嗚呼、でも兄こぐま、もうすぐ12歳やわ・・・。となると交通運賃も大人料金になるし、厳しくなるなあ。)



8 件のコメント:

  1. クリムト、観られて羨ましい!生で観られて良いなぁ。
    まぁ!教会のオルガンコンサートも聴けて、芸術の日だね。
    芸術を体感出来て、子供ちゃんたちも嬉しかったでしょうね。
    良い旅だ!

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    1. mさん、こんにちは。
      はい、とっても良い旅でした♪
      本物はやっぱり素晴らしかったです~。

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  2. mamabaer7/3/23 01:12

    随分とあちこち廻られたのですね!こぐまちゃん達も健脚ですね。
    私も娘が小学生くらいの頃から、旅先で美術館などに連れて行っていたのですが、彼女も興味を示していたので、母娘でああだこうだと“批評”をしながら観覧するのは楽しかったです。
    もう15〜20年くらい前のことですが、当時EU圏では、(EU圏在住の)小学生或いは12歳までは無料という施設が多かったように記憶します。今はどうでしょう。オーストリアの公共(Bundes)施設は19歳まで無料のようですね。そこは兄こぐまくんもまだまだ大丈夫ですよ!

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    1. mamabaerさん、こんにちは。
      そうですね、ちょっと町歩きに慣れたのか、パリ旅行の時よりは歩くようになりました。
      私がドイツに来た時には、美術館や博物館の常設展は大人でも無料というのが殆どで、「今日はこの絵を観に、ふらりと」という入り方ができました。贅沢だったなあ。

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  3. 梨の木7/3/23 06:57

    あぁウィーンの街並みってきれいですねぇ。美術館巡りも楽しめて、よかった、よかった。

    ふふ、ここで耳寄りな情報を。。。パリの美術館は18歳未満なら無料、さらにEU圏内在住者ならば26歳まで入場無料なのです!いつかまたパリに、今度は美術鑑賞に来てくださいね〜。

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    1. 梨の木さん、こんにちは。
      パリ在住の方からはどう見えるのか、興味津々です。
      おおー、パリの美術館はまだそんなに太っ腹!それは、絶対に行かねば。

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  4. あやの9/3/23 11:11

    いつも楽しく拝見しています。
    旅行の日程がかぶっていてニアミスしてたかもと不思議でした。
    クリムトにブリューゲル どっちも見ました。ずっと見たくてやっと行けたので本当に嬉しかったです。
    久しぶりに「ブリューゲルへの旅」読み返したかったのですが手元になく 再度購入。何十年も前に初めて読んだ時絵の写真を眺めて 一生見られないかなと思ったけど出会えてよかった。夜の9時閉まる少し前まで居ました。
    アルベルティーナでも特別展示で名画がたくさん見られてラッキー。
    また行きたいなあ。

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    1. あやのさん、こんにちは。
      おおー、ニアミスでしたか。しかも「ブリューゲルへの旅」をご存知とは。とっても親近感です。
      展覧会と違って、「そこに足を運んで見られた」嬉しさって本当に特別ですよね。

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