医院は1週間、学校は2週間の冬休みに入りました。
でも現在ゲルピンの私は、幾つか当番医を入れてある。どうせ冬休みは大きな予定はなかったし、普段の週末にバイトするよりも、休み中の方が体が楽だもの。
開院以来、全速力で突っ走って、週80時間労働とかしていた状態から、一旦ブレーキをかけて、もうすぐ1年。
その間にスタッフも増えて余裕ができたし、うちの患者さん達の状態は大体落ち着いたので、新規患者さんも再開する事に決めました。
(新規というのは、今迄の病歴を辿ったり、一度全身チェックをしたり、常用薬の調整をしたりで、落ち着く迄する事がかなり沢山ある。)
私自身、この1年で疲労回復ができた。あのまま走り続けていたら、絶対にいつか走れなくなっていたと思うもの。
この1年は我が家にしては贅沢・豪遊してしまったのがちょっと迂闊だったかなという感もあるけれど、ずーっと我慢我慢で来て、ここでパーッと楽しんだのはよかった、楽しんだからまた暫く我慢できる、と思う。
今働いたお金が入ってくるのが数か月後なので、ゲルピン状態は暫く続くけれど、もっともっと酷い状態を経験済みなので、余り心配していない。それに、必要なら自分でペースを上げられるって、本当に恵まれた有難い状態だと思う。
* * * * *
当番医というのは、開業医に割り当てられるのだけれど、年齢とか専門の科によって「自分は無理」と思う人は、バイトとしてやりたい非開業医に個人的に譲っていて、それで全体が回っていた。
ところがこの度、「登録していない人に仕事を流すって社会保険的にどうよ?」という話しになり、突如禁止された。
開業医同士は、引き続き公に譲る事ができるのだけれど、これはやりたい人が圧倒的に少ない。自分の医院の仕事の傍らでとなるとやっぱり自分の体が一番大事で、逆にお金を上乗せしてでも譲ってしまいたい人が多い位なの。
それで、大騒ぎ。
保険医組合のサイトにログインすると、当番医のリストが見られるのだけれど、今迄見た事もなかった(つまり常に譲っていた)専門医の名前がいっぱい並んでいる。
私がこの冬休みに引き受けてあげたのは、耳鼻科医と泌尿器科医の分。
もうね、想像するだけで悲劇。医者も患者も可哀想!だって当番外来って、腹痛から外傷まで、ありとあらゆる患者さんが来るんだよ。超スペシャリストに、それやらせる?
なので、私の臨時収入だけじゃなくて、人助けにもなると思って、頑張るのだ。
この日はかなり一杯で、辛うじてお昼休憩を少し取れた以外は休憩なし、ぶっ通しで60人強診た。風邪をこじらせたのが大半で、裂傷とか抜糸も。
なんとなんと、元々の当番だった泌尿器科医が、発泡酒を持って病院までわざわざお礼を言いに来てくれた。私の申し出を見て、奥さんと一緒に「助かったー!」と喜んだのだそう。「お、ラッキー♪」程度かと思っていたので、びっくりした。そこまで喜んで貰えれば、私も引き受けた甲斐があったというものだな。
いつもと違う仕事をするというのは、気分転換になって楽しい。居て当たり前の家庭医と違って、週末や夜間の当番医というのは凄ーく有難がられるしね。心地よい疲労感でした。
次は24時間往診当番医。この調子でガンバロウ。
わぁ!凄いね。冬休みに担当医、更に24時間往診!
返信削除頑張らないでね。いつも頑張っているのだから。
mさん、こんにちは。
削除いえいえ、この1年は随分のんびりしてしまいましたー。支払いは四半期ごとなので、今四半期のうちに!と、ちょっと詰めました。ふふ。
良かったですー楽しみながらと言うか有り難がられてお仕事ができるなんて素敵の一言。そして余裕があるくまさんを見てホッとする私。(笑)子供達も手が掛からなくなるし、夫君の対処もね。
返信削除cocoさん、こんにちは。
削除本当に、こんなに喜んで貰えるバイトだと、頑張る元気が出るというものです。家族にも、お金を稼ぐ事の大変さが伝わったみたいで、それも大事ですよね。
普段の週末にバイトするよりも、休み中の方が体が楽というお話、なるほどと思いました。それにこれだけ喜んでもらえると、代わった甲斐がありますね。
返信削除それにしてももうちょっと現実的なところで線引きをしないと、開業医も非開業医もう困ってしまうように思います。
melisandさん、こんにちは。
削除たった一人の歯医者が「ちょっと、仕事を回されてるアイツら、社会保険料払っていなくてアンフェアじゃね?」と訴えまして、その判決を受けて、当番医も同じ事だよね?という事で、医者の方は裁判になる前に組合から禁止令が出まして。
その歯医者、もし身割れしたら全国の医者から総スカン・大ブーイングを食らうと思います。