2025/03/06

特殊な薬



少し前のこと。

夫が服用している薬は、いつも薬局には在庫がなくて注文しないといけない。
田舎の薬局なので、注文した薬が入荷するのは日に一回で、それを逃すとまた丸一日待たないといけない。

それで、木曜日に注文しておいたのを、土曜日に取りに行ったら・・・薬局が閉まっている!!そう言えば最近、営業時間が短縮されたのだった。私も体調が悪くて頭痛ガンガンの日だったのもあり、全く失念していた。

夫の薬はもう空っぽで、次の営業日は月曜。しかも一日に十錠必要なので、普通なら1-2か月はもつ大きな百錠パックでも十日しかもたない。そんな高用量なので、突然切らすと危険な事になる。
夫は絶望して、「悪夢のシナリオが現実になってしまった!」と、ひいひい泣き出し、それが鼓膜と頭蓋骨に響く。

ドイツでは薬局にも当番があって、夜間や週末でも24時間、地域の薬局が必ず一箇所開けている。
それで一番近い当番薬局に電話したら、その十分の一の成分量の、しかも小さなパックしかないと言う。そんなの、半日分にしかならんが。あー、でも、そうだよねー。普通、大きなパックは在庫にないよねー。最悪、当番薬局をはしごして買い集めるしかないか。
次に別の当番薬局に電話したら、なんと、三分の一の成分量の大きなパックの在庫があるという。おおー!!それなら三日分になる!それ、取り置きしておいて!

それで、30km離れた街まで、頭痛を堪えて急遽ドライブ。
不備があるといけないので、未記入の処方箋と医院のスタンプも一応持って行った。
無事に薬を受け取れて、はあー・・・へなへな。

* * * * *

もっと早めに行っておけ、と思うかも知れないけれど、十日に一度という頻繁な処方なので、日にちに余裕を持たせるのが非常に難しいのだ。
(例えば1-2か月に一度だったら、1週間近く余裕を持たせる事だって可能だけれど、十日に一度では、1、2日の余裕がせいぜいで、週末が絡むともう無理になってしまう。)

それで、夫の薬はいつも結構な綱渡りで、薬局が注文を忘れていたり、間違った成分量を注文していたり、薬局の営業時間内に私達が出先から戻れなかったり、今迄にも色々あったけれど、ここまでの危機は初めてだった。

でもまあ、夫には、今回「それでも何とかなった」というのが、凄くよい経験になったかな。いつも、「これで薬が手に入らなかったら・・・」という崖っぷち感が凄いと思うので。

* * * * *


薬を取りに行ったついでにホームセンターに寄り、もう一つのプランターにもプリムラを。春よ、早く来い。




白菜と豚挽き肉のあんかけ丼弁当。




カレー弁当。火を止めてから生の三色パプリカを混ぜて、シャキシャキの歯ごたえを楽しむ。

本当に色々あって苦しい日々で、こぐま達は私のごはんで何とか糸が切れずに繋がっている感じだった。なので、いつもより少しだけ頻繁にお弁当。





2025/03/04

そうだ、窓を拭こう



一週間のカーニバル休暇中です。しんどい時には、窓を拭くに限る。




今日の最低気温は-2℃、最高気温は14℃なのだけれど、ここは日当たり良好な斜面なので、お日様の力が凄い!
日向がもうここまで温かいとは思わず、窓を開けても寒くないお昼頃を待ってやり始めたら、ガラスが温まっていて水がすぐに乾燥するので、拭き跡との戦いになってしまった。




途中で、こぐま達のお昼御飯。大きいのは鮭マヨ、小さいのはかつお
と梅干し。




はー、スッキリ。今日はここまで。





2025/03/03

久しぶりのひなまつり



新居に引っ越してからお雛様を出していなくて、今年も「まあ、いっかー」と過ごしそうになったけれど、いやいや、うちのは頂き物の寄せ集めで、全然大変なお雛様じゃないから、まあ出そうか。




今年のメインはおいなりさん。本当は玉子焼きか茶碗蒸しをつけるつもりだったのに、これで力尽きたわ。
お寿司に使うの、錦糸卵よりも菜の花卵の方がよかったな(次回のための反省メモ)。



過去記事
「ひなまつり」(2014/03/03)





2025/03/01

看護の仕事




招待されて日常から抜け出して、映画祭のオープニングに行ってきた。映画館なんて、子ども達が生まれる前以来だよ、多分!





観たのは、封切り前のこれ。「Heldin」というのは「ヒーロー(英雄)」の女性形。

普通、医療モノってかなり嘘っぽいのだけれど、これは細かいところが気にならない位リアリティがあって、頭が仕事モードになってしまって、息抜きにならなかった程。主演が看護師じゃなくて普通の俳優だと聞いてびっくりした。

美化している部分は勿論あるし、普通では「あり得ない」シーンも故意に入れてあるけれど、それは監督のメッセージ。

仕事のテンポとか、廊下で待ち伏せされるのとか、エレベーターの中だけが無為になって一息つける瞬間だとか、終業後の燃え尽き方とか、正にこんな感じ。
(まあそれを表に出さないように、患者さんや家族相手にはゆったり時間があるふりをするのが、本当のプロなんだけれどね。)
脚本&監督のPetra Volpeさんは、「大げさにし過ぎだろう、こんな日常はあり得ない」という意見も貰ったと言っていたけれど、ええーっ、それに関しては、全然そんな事ないよー。これ、私達のごく普通だから。ちゃんとリアルにできているよ。と言っておいた。

これを観たら、医学生時代やっていた看護助手のバイトの思い出が、凄く甦ってきた。
落ち着かない患者さんに歌をうたいながら清拭したら上手くいった事も、私は実際にある。看護師の更に下の、だからこの映画よりも更にやり切れない立場で、もっともっと汚れ仕事が中心で、そういう経験を6年間積んで、今の私があるんだな。