少し前に、またコロナっぽくなっていました。テストは繰り返し陰性だったけれど、異様にだるくて眠くて。風邪のような症状も、ごくごく僅かにあった。
外界と体内の境界というのは、皮膚・粘膜。
「免疫がつく」というのは、皮膚・粘膜レベルでバリアーが効いてはね返している訳ではなく、体内に入ってきたウィルスを免疫系の色々がやっつけて、増殖させないということ。なので、テストが陽性にならなくても、体内でその戦いが起きているという状態は、充分あり得るのだ。
あれ?コロナ?と思ったのは、鼻が通っているのに嗅覚障害が起きたこと。
嗅覚障害は、実はすぐには気付かなかった。あれ?と思って香水の瓶をくんくんと嗅いで、あちゃー・・・。本当にシーンという感じ。
そう思えば、この異様な眠気にも説明がつく。
その後、味覚障害も。チョコレートを口に入れて「おや?」と思った。こちらは完全には消えず、塩やレモンの酸味などは感じられて、一番酷い時に10%位の味覚だったかな。歯医者の麻酔時みたいに、舌がちょっとピリピリした感じがままあった。
その時は丁度休み中だったので助かったのだけれど、興味深かったのは、少し無理をして家事などして疲れてくると、舌がピリピリし始めること。で、休憩すると治まる。「ああ、体が頑張って戦っていて、ギリギリのところなんだなー」と思った。普段からコロナの患者さんには「絶対に無理をしないように!」と言っているけれど、やっぱりコロナに無理は大敵なんだな、というのを自分の身でも実感。
どちらも本当に短い間だったのだけれど、矢張り不便だなあと思った。極端な話し、自分が臭くても気付けない訳で、それってかなり不安。
困ったのは、お料理。塩加減とか、微妙なところが全然判らない。
玉ねぎを切っても、ツーンと来るだけで、香りがしない。でも、炒め出したらおいしそうな匂いは少し判って、「これがなくちゃ、お料理するモチベーション出ないわ!」と、かなりほっとした。炒める時にも「焼けてきた匂い」とか、結構そういうのに頼ってお料理しているんだなあ、と改めて実感した。
味覚・嗅覚障害&冷蔵庫も空っぽで、ネットで見掛けた「暗殺者のパスタ」を作ってみたよ。パスタを炒めてから水気を足して、ソースの中で煮ていくというもの。
家族が唸りながら食べていたから、おいしかったのだろう。残念ながら思ったほど手抜きにはならず、普通に茹でた方が簡単だと思った。でも、確かに独特の食感になるし、麺の中に味が染みていてのびにくいので、お弁当などに入れるのにいいかも。
その後、全部よくなってから今更のように空咳が始まり、何週間?という位しつこく続いているので(私は気管支が弱点)、やっぱり水面下のコロナだったんだろうなと思う。
ま、これでまた免疫のアップデートができた訳で、いいタイミングではあったな。