2025/01/12

久しぶりのムッチェル




今年は久しぶりにMutschelを焼いた。私はいつも日本のパン生地で焼いていて、これ1個がロールパン5個分。




三つ編み分の生地を少しよけておく。丸めたらナイフで切り込みを入れて・・・




真ん中を残して平らにのばす。




切り込みを入れる。




久しぶりでもう忘れていて、これは引っ張り過ぎたわ。焼き上がりが可愛くなくなったー。切り込みを入れて、引っ張らずに整える程度で充分だったらしい。

* * * * *


揚げカレーパンは、どんなに懇願されても作る気になれないけれど、そうか、揚げずに焼けばいいんだ、と思いついて、焼きカレーパン弁当。
味見した妹こぐま曰く、「Geschmacksexplosion(味覚の爆発)」・・・一体どこでそういう言葉を覚えてくるんだか。

ランドセル卒業に続き、「私、ピンクはもう好きじゃないの」「今好きなのは、白か黒・紺」と言われて、「ええーっ?もう?!」と、びっくり。ガーン、淋しいわー。





2025/01/10

森の祈り


ロサンゼルスには古い友人がいて、ロサンゼルスを案内して貰った事もある。私にとって初めて且つ唯一のアメリカとの繋がりがロサンゼルスで、連れて行って貰ったお店とか、高台から見た夜景とか、デジカメのない時代だったので写真がないものも、今でもはっきりと目に浮かぶ。
実はドイツに医学留学を決心する前は、UCLAで地質学という案もあった。
私も、そこにいたかも知れない。

ニュース番組のような感情的なものではなく、火の燃え広がる様や消防士の格闘ぶりを淡々と撮った動画を見つけた。
彼に見せたら、「it's all real」だと言う。いっそフェイクならよかったのに。




森に行くといつも、ここが生命の宝庫で、私達の命をも守ってくれる存在だと感じる。木々が生きながらあんな燃え方をするなんて。




祈りよ届け。



名東関係者へ私信:おるちゃんは無事です。




2025/01/09

最近の医院の買い物(1)


ドイツでは、夜間以外は雪かきが義務となっている。
まあ、そうでなくとも、医院には足元の覚束ない人も来る訳で、しかもうちの敷地はスロープになっているので、しっかり雪かきする事は必須。

夫の雪かきの徒労ぶりは凄い。ほんの数センチの雪でも何時間もかけて延々と雪かきして、恐ろしい量の塩を撒きまくり、その後しんどがって寝込むという・・・しかも天気予報でその後気温が上がって融ける事がわかっている日など、何をやっているんだかと私は内心思ってしまうので、全く感謝感激できなくて、それも不満がられる。
私なんか、何年来の大雪の日、診察開始前に私一人で雪かきをやっつけて、その後普通に仕事した事もあるのにね。

でもまあ、医院の駐車場は広いし、私達もどんどん年を取っていくわけだから、いつかは無理になる。
人を雇ったとしても、肝腎の雪の朝に病欠される可能性もある訳で、やっぱりここでも「依存せずに済む方法」というのを考えたいところ。




で、じゃーん、小型除雪機を買ってみた。

色々悩んだのだけれど、電動で、充電式じゃなくてコードで繋ぐ式。うちの場合は、通り道を作るのでなく、敷地全体の雪をどけないといけないので、道路の向こう側位までの飛距離が必要。これは粉雪なら9mまで飛ぶって。




使い初め。めちゃくちゃ重いべた雪なのに、殆ど詰まらずこれだけ飛ぶって凄い。しかも、雪かきの後、普通はブラシか箒で掃かないといけないのだけれど、それがほぼ不要な位、殆ど残らない。

夫も「楽しい!」と大喜びで(←これ、大事!)、その後も寝込まず、「もっと大雪の日に試したい」と次の雪を心待ちにしているので、買った甲斐があったわ。





2025/01/06

こぐま達の冬休み


私が当番医バイトを入れまくっていたのもあり、どこにも遊びに連れて行ってやれなかった冬休み。
でも私が仕事の日、義母から妹こぐまの誕生祝いとして(誕生日には風邪を引いていたので、遅ればせながら)、皆で滑り台付きの温水プールとバーガーキングに行って、大喜びだったので、よかった。




日本のお菓子(+α)パーティー、再び。
妹こぐまが「日本のお菓子は、パッケージの写真(絵)が実物大じゃないといけないんだって」と言うので、重ねてみたら本当に実物大だ!私、知らなかったよ。その情報は一体どこから?!と、びっくり。




こぐま達が、冬靴や上着がなくて凍えていたので、セールを待って買いに行った。セールでも高いのだけれど、靴屋で脱いだ靴がボロボロで少し破れているのを見て、反省。私達大人は破れていても別に平気だけれど、子どもは友達の目もあるし、嫌だよね。
ショッピングモールで買い物をし、その後ベトナム料理のフードコートへ行くのが定番になっていて、一同大喜び。




大晦日はラクレット。私が当番医だったので、夫が全部用意してくれた。
(6-7時間かかったそうで、それにしては私の感謝感激が足りなかったわ。言われて反省。でもさー、まさかそんなにかかったとは、夢にも思わなかったもん。)




年越し用の打ち上げ花火と爆竹。
妹こぐまが手に持っている45連発のが・・・




上手く撮れなかったけれど、これ。庭から打ち上げているのを、私はベランダから眺めていた。




こぐま達、ランドセルは卒業して、リュックサックになった(二人ともお古だけど)。取り敢えずベルリンで反射アンペルマンは買ってきたけれど、これ一つでは心許ない。
それで冬休みに反射テープを一巻き買って、前後に縫い付けた。本体には縫い目で穴を開けない方がいいので、ポケット部分やバンドに。
昔は安全ベストの反射部分を切って作ったのだけれど、最近の二人はもう、見た目が悪いのは拒否するので、手作り感が出ないようにチクチク頑張ったよ。夫に「まるで最初からついていたみたい!」と感心して貰った。

さあ、明日からこれ背負って、また学校。がんばれー。





2025/01/05

私の冬休み



冬休みは当番医バイトを入れまくって、24時間往診当番を2回、外来当番を3回。ご褒美の人参のために、頑張るのだ。

病院相手の喧嘩は結構よくある事だけれど、往診当番でKripo(刑事捜査部?)相手に延々と言い合いしたのは初めてだった。譲らなかったぞ。

外来当番で56人診た日、帰ろうとしたら受付の人がわざわざ窓ガラスを開けて呼び止める。何かと思ったら、「気を付けて帰ってね!」「今日のあなた、グッジョブ!大絶賛ものだわ!」と両手の親指を立ててくれた。
アシスタントにも「くまさん、次はいつ?」と訊かれて、嬉しいなー。

* * * * *


少しだけれど、積もった。
この日、金曜日が医院の初仕事で、私一人で34人。これは新記録。




翌日の土曜日。おおー、窓ガラスが凍っている。




この冬一番の冷え込みかな。

この日はいつもの女子会だったのだけれど、前日疲れ過ぎていて、何も用意していなかった。何も持って行かなくても許してくれる人達だけれど・・・




思いついて黒ゴマならぬケシの実スティックを焼いた。
久しぶりですっかり忘れていて、生地が硬くなっちゃったけれど、大好評でよかった♪

思いっきりお喋りして、私の2024年の話しも聞いて貰って、そうしたら皆が泣いて、順番に何度も何度も抱き締めてくれて、私は幸せ者だな~。





2025/01/04

2024年のプライベート




夏頃のこと。
実は、もう当てつけに死んでしまってやろうか、と、ふと思う位のところまでいっていた。

いや、それでも逆縁はしたくないし、子どもが未成年のうちも無理だしで、頭の中だけの事だけれどね。
今迄、ちらりと考える事すら絶対にタブーで、自分で自分に固く禁じていた事だったのだけれど、ふと解禁してしまった。

でも、頭の中でもういいやと思ったら、逆に楽になった部分があった。
今迄「あとン十年、ローンを完済するまで、私一人で何とか踏ん張らなくちゃ」という重圧が常にあったのが、もう知らんわ。
私の大事な宝物を手荒く扱われても、どうせ私が死んじゃったらそれまでだしー、と思えば、腹も立たない。
老いや病気が怖かったのも、どうせそこまで到達しないんだしー。
大切な人との別れが怖かったのも、どうせ私もいなくなるんだしー。
そもそも、やりたい事はやって到達したし、我武者羅に頑張って生きてきたし、たとえここで終わっても、我が人生に悔いなし。

それで突然、もの凄く肩の力が抜けたというか、何だか自分で凄くスッキリした。悲壮感など全くなくて、「いち抜けた♪」「お先に~」的な軽さに、自分でびっくりした。

実際にはそれが解決策だとは思わないし、選べない人もいるのにこんな考えは命に対する冒涜・不遜だというのは重々承知なのだけれど、何だろう、背負っているものを一旦下して考える事ができたというか、色々な執着をなくすとこんなに楽なものなんだと気付けたというか。
そして、そういう選択肢もあるけれど自分の意思で生きているという事で、心が収まったというか。
上手く表現できないのだけれど、心の落としどころがついた感じ。

* * * * *

そして、その後。

時々小康状態があったものの、どんどん酷くなり、最後はプチ別居までいった。本当は私が出ていく筋合いでは全くなかったのだけれど、それが一番手っ取り早かったので
それが実は・・・めっちゃよかった(笑)!
こんなに安眠できたのは、一体いつぶりー?という位、朝までぐっすり、起きたら肌つるんつるん。睡眠が細切れなのは、職業柄プラスもう年のせいだと思っていたのに、違ったのか。
好きな本を選んでいそいそと籠り、就寝前にベッドでぬくぬくと本を読むのも最高。

それでもこぐま達がいるから放っておく訳にはいかず、しつこくしつこく喧嘩した。酔っ払いとの喧嘩って、支離滅裂や繰り返しが多くて大嫌いなのだけれど、暴言を浴びせられながらも頑張った。波があって、心から謝ったりもするのだけれど、そんな一時的な謝罪なんかいらないから、約束が欲しい。

当時の記録も、もう見るのも嫌で封印してあったのだけれど、改めてバックアップを取ったり、プリントアウトしてファイルしたり。こぐま達はまだ小さくて訳わからなかったし、トラウマにさせたくなかったので積極的に忘れさせたけれど、二人が大人になったらいつか見せたいと思って。
つらい作業だったけれど、記録する余裕もない日が沢山あった中、これだけでも記録を残したのは、偉いぞ、私!と思いながら。

いよいよ弁護士の予約を取ろうかと考えていたら、遂に初めてもうしないと言った。もう十年位もめていたけれど、絶対にその非を認めず、決して言わなかった言葉で、これが本当に初めて。なので、約束通り別居終了。それがクリスマスも過ぎた暮れのこと。

でも、この機会に、お金の計算もしっかりして、数字を突き付けておいた。たとえ別れても私から財産半分と月々の生活費も貰って悠々自適のつもりでいたので、片腹痛いわと、ガツンと現実を。
うちの不動産はローンを返し始めたばかりの負の状態だし、私の口座もマイナスだから、分けるものもマイナスで、分けたら相手は破産するしかないけれど、私は全額一人で背負えるからここを売って出て行く必要はないもんねー。今迄私が一人で生活費や保険年金も全部払ってきたのだから、たとえ生活費を送金させられる事になっても、相手の保険年金まで払わなくてよくなる分、私にとっては大差ないだろうし。
(そして丁度その頃、全て失ってまた自力で築き直した話しを聞いて、勇気百倍。)
いやー、自分の足で立っているって、最強。「玉の輿」とか、依存する生き方は絶対お薦めしないわ。

* * * * *

今年はしんど過ぎて、心ざわつかずに見られる写真がなかったので、クリスマスカード/年賀状は一回休み。
またも初愚痴になっちゃったけれど、何とか穏やかに新年が迎えられたし、こうして書けるところまできたので、どうかご心配なく。

2025年には、自分へのご褒美の人参も、あれこれ準備中。楽しみー!
今大変な方も、一緒に踏ん張って、よい年にしましょうね。




しんどかった時、何故かふとこの曲を思い出して、「かーまかまかまかま・・・」と歌っていて、何か救われたよ。





2025/01/02

静かな元旦



初日の出。




お雑煮。



ドイツでは二日から平日なので、お正月気分は一日だけ。

2024年は本当に大変な年だったので、それが終わり、こうして新しい年を迎えられたのは、凄く嬉しい。2025年こそ、少し楽になりたいので、あとひと頑張りかな。

皆様、今年もよろしくお願いします。




2025/01/01

2024年の経営を振り返る




金曜日は私一人で医院を回すようになって、3箇月。

採血とか心電図とか点滴とか、普段ならスタッフがする仕事も、全部一人でするのだけれど、まずまずちゃんと回せていて、偉いぞ、私♪
電話は留守電にしてあって、処方箋の注文とか、合い間に聞いて対応。

金曜日に手伝ってくれる筈だった夫は、もう一箇月以上欠勤が続き、まあ来ても来なくても実は大して変わらない(それ位私は片手間でやっちゃう)ので、放ってある。

大変は大変だけれど、「他人に依存せずに働ける」という状態を作っておくというのは、いざという時に凄く強いと思うので、これでいいのだ。

* * * * *

スタッフの給料はTarifという基準給を参考にしていて、他の業種は知らないけれど、医者には医者の、スタッフにはスタッフのタリフがある。
タリフは経験年数や追加の資格などによって、細かく分かれて表になっていて、キャリアを積めば積むほど給料が上がっていく仕組み。タリフ自体も大体毎年更新されるので、私もその度に見直して昇給させるようにしている。
今見たら、私が開院した2020年のタリフ初任給は1931.56ユーロだった。それが2025年からのタリフ初任給は2803.95ユーロ。5年間で45%アップって恐ろしい上昇率だけれど、もともとが低過ぎた部分もあるし、最近の物価上昇を考えると、まあ当然かな。

こちらの生活感覚では、1ユーロ=100円くらい。税金・保険などで大体4割位引かれたのが、手取りになる。
因みにこのタリフ初任給というのは、17歳くらいで職業訓練校に入り、3年間通って、卒業したての新人スタッフの月給のこと。月167時間計算なので、時給にすると16.79ユーロになる。ドイツの最低賃金は2025年から時給12.82ユーロなので、まあ妥当なんじゃないかと。
2018年の最低賃金は時給8.84ユーロだった。って、たった数年前の事で、そう考えるとお金の価値は恐ろしい勢いで下がっているのだけれど、この動きについていかないと世界で釣り合いが取れなくなって取り残されてしまう訳。

問題は、医院の収入(点数請求)はその上昇率に全くついていけていないどころか、逆にカットされたりしている事。なので、もう少し踏ん張らないと、皆を養っていけない。

でも、この1年間本当にキリキリと頑張って、やっと息ができるようになってきた。
まだあちこちの後払いが部分的にあるので油断はできないけれど、税金の前払いも再開できたし、ボーナスも出せたし、やっとここまで来たかー、という感じ。
あと半年位、当番医バイトを頑張って、その後は私の出稼ぎなしで回していけたらいいな。

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スタッフは金曜休みの週休三日になったし、残業ゼロどころか、年間の実勤務時間は定時間を大幅に下回っていて(週20時間勤務で年間マイナス100時間とか)、それは給料から引かずに私からのプレゼントとしているので、やっとの事で胸を張れる労働環境を提供できるようになったのではないかと思う。




2024年もお疲れ様、私。