2024/10/31

りんご仕事


今年は久しぶりに、りんご仕事もしています。

私は信州に長く居たので、りんごは農家から規格外のを肥料袋一杯とか分けてもらって、ふんだんに食べられたのだけれど、初めてこの庭のりんごを食べた時に「こんなの、食べた事ない!」とびっくりした。特に後味が凄くて、ほんの一切れ食べただけで、何時間も後まで、喉、食道からお腹の中まで、すっきりと清浄になる感じが残って、喉とかお腹が「気持ちいい~!」と主張するの。こんなの、知らない!
ずっと昔に「奇跡のりんご」というのが話題になったけれど、正にそういう感じかな。

それなのに忙しくて、もう何年も、多分家を建て始める頃から、りんご仕事ができなくて、夫の実家に横流ししていたの。りんごが不作の年は、ほっとしたりして。




私は糖質制限があって余り食べられないので、せっせと乾燥機にかけてドライりんご作り。ビタミンや酵素を壊さないように低温乾燥なので、パリパリのチップスにはならないけれど、すんごーくおいしいのよ!




これをハンドバッグに忍ばせておいて、出先で突然キューッとお腹が空いた時に一切れ二切れ食べるだけで、凄く満足する。
一昼夜かけてゆっくり乾燥させるので、どれだけ作れるかなー。



砂糖は入れず、皮も剥かずに、芯だけ取ってザクザク刻み、そのまま。蓋をして煮れば、水は殆ど不要で、一番最初に焦げつかないようにほんの少しチョロッと入れるだけ。火が通ったらバーミキサーでピューレにする。
横で酢水を沸かし、瓶を煮沸消毒。蓋をして半分蒸す感じにするので、お水は少しでも大丈夫。実際には熱々のものを瓶詰したらそれでもう殺菌されると思うのだけれど、これをすると瓶がピカッときれいになって、意外に酢水に汚れが出るので、やっぱりする事にしている。




ラバーゼの洗いものかご、大活躍しています。使っていて本当に気持ちがいい。




覚え書き。大鍋一杯で、(大)6瓶分くらい。





2024/10/30

新しい炊飯器


炊飯器って、日本で買うのでも、実際に使ってみないとおいしいかどうか判らない、博打みたいなものだと私は思っている。それをドイツで買うのだから、もう完全なる博打。
パッと見たところ、20ユーロ台から200ユーロ超えまであったのだけれど、余り高いものに賭ける気にはなれず、二桁で探した。

私の条件は:
  • 子どもの間食用にも使いたいので、少量でも炊けるもの
  • 内釜に変な物質を使っていないもの
  • タイマー付き


それで、買ったのは韓国製の2.5合炊き炊飯器で、内釜が手作りのセラミックのもの。左に伏せてあるのが内釜で、土鍋みたい。
「ファジー」なんて言葉、目にするの何十年ぶり?という機能が付いていて、ちょっと笑った。

それで、週末にそれぞれ1合ずつ炊いて、食べ較べしてみました。お米はいつものMilchreis



こちらがいつもの、シラルガンのミルクポット。




こちらが炊飯器。炊き上がりを見た時は「何じゃこりゃ、外したー!」と思ったのだけれど、食べてみたら意外や意外、「何でこの顔でちゃんとおいしい?」と驚いた。商品説明の写真のごはんも私の目には全然おいしそうに見えなくて、まあドイツだからかなと思ったのだけれど、もしかしたら韓国人にとってはこちらの方が「おいしそうな顔」なのかなあ。

食べ較べた結果は、私と兄こぐまは「シラルガンで炊く方がおいしいけれど、僅差」という意見。味が違うのは全員一致だけれど、炊飯器のはまた別のおいしさで、好みの問題かも。夫は炊飯器の方が好きだって。
(でもまあ、Milchreisなので。私の印象では、シラルガンの方が元々のお米の味がパキッと出るので、日本のお米ならシラルガン圧勝なんじゃないかと。夫は多分、Milchreisの元々の味がぼやける方がおいしく感じているのかな。というのが私の分析です。)

それなら上等やん!
お鍋で炊くのは本当に簡単なのだけれど、「研いで吸水→炊く時に傍についている→蒸らし」を料理のタイミングと合わせるのが、時間のない時には厳しかったの。そこに更に「蒸らした後におにぎり」なんて、本当にハードルが高かった。
タイマー付き炊飯器があれば、ごはんを炊く頻度を上げられるわー。週末とか落ち着いて料理する時はお鍋で炊けば、ちょっと特別感が出るしね。




真剣!

ごはん命の妹こぐま、食べたい時に自分でも炊けるように、ごはんの炊き方をメモしています。


* * * * *


おまけ。先代の炊飯器は、妹こぐまの隣にある、一番安いタイプ。意外においしく炊けて(ちゃんとカニ穴もできた)、侮れなかったのだけれど・・・




内釜がこういうアルミで、ちょっと気になっていたの。
それで元々、横についていられない時だけ使っていたのだけれど、壊れてからもう数年かな。





2024/10/29

痛恨のミスで失われた票


選挙の予定を知ったのが、10月9日。公示を待たずに、その日のうちに郵便等投票の請求を送った。うちの管轄の在外公館は300km近く、一番近い在外公館は隣国で100km離れているし、投票できる日時が限られているので急な事では仕事のスケジュール調整が難しく、郵便等投票の方がいいの。

が、慌てるあまり、今回は日数が少ないのにも気付かず、
(普段は公示されてから請求しても何とかギリギリ間に合う位なので、今回は公示日より大分前なら余裕!と思った)
コロナ&戦争以来、郵便事情が悪いのもすっかり失念していた!

待てど暮らせど、投票用紙は届かない。
投票用紙に記入して送り返して、それが日本の投票日に届かないと無効になってしまうのに!

しまった、在外公館投票にしたらよかった・・・!と思っても、もう後の祭り。在外選挙人証を送ってしまうので、「間に合わなさそうだから、やっぱりこっちにします」とは切り替えられないのだ。




でもこちらも、公示翌日から投票開始だったのか。で、19日には既に終了していたの?キビシー。

因みに、在外公館投票したものでも絶対に有効とは限らず、在外公館で集めた票が何らかの理由で期日内に日本に届かなかった(間に合わなかった)場合は、ごっそり全部無効になるのだと読んだ事がある。
せめて、各国で開票して、国内の普通の投票所のように必ず有効になるようにして欲しいもの。




選挙後に届いたよ。ドイツに入ったのが26日だもん・・・。




10月18日に日本発では、そりゃ無理やわ。
(この選挙管理委員会の責任じゃなくて、郵便の問題だと思うよ。で、それを失念していた私のミスだな。)


前にも書いたけれど・・・
日本の投票率の低さには、在外選挙のやりにくさ・不確かさで失われる票も手伝っているのではないかと思う。
在外公館投票ですら確実ではない、というのは、非常に問題。
本当に心から、何とかして欲しい。オンライン投票とか、夢のまた夢だな。

海外在留邦人の数は129万3565人(2023年)だそうで、中でも海外移住組は、政治的な意見の主流が多分、日本に住んでいる人達のそれとはちょっと違う事が多い気がする。なので、特定の政治家達にとっては無効になってくれた方が都合がいい部分もあるんじゃないかと、うがった見方をしてしまう。

(と、ここで遠吠えしていても仕方がないので、票を入れる筈だったところに陳情書を出してみた。)






2024/10/28

隙間時間料理、第一週


忘れっぽいし怠惰なので、いつまで続くか判らないけれど、一応反省して心を入れ替えました。火曜日と水曜日は、こぐま達二人ともお昼過ぎに帰って来るので、お昼ご飯を用意する事に。




火曜日の隙間時間は30分程度。
買い物に行く時間がなかったので、台所に転がっていた玉ねぎとジャガイモを使って、ホワイトシチュウ。彩りのパセリはベランダから。




水曜日の隙間時間は15分程度。
台所を片付け(ここで大幅に時間ロス。キーッ!)、お米を研いで新しく買った炊飯器にかけ、白菜と豚ひき肉のあんかけ丼に。




木曜日はお昼で帰って来るのは妹こぐまだけなので、カイザーシュマーン。
これは、子どもが帰って来た時に丁度空き時間があれば、ささっと10分位で作れる。出来立て熱々が、ふんわりしていておいしいの。
この一人前に卵3個も使って、粉や砂糖は驚く位少ししか使わないのよ。




木曜日の夕飯は、辛くない肉味噌麻婆みたいなの丼。
玉ねぎ、トマト、赤パプリカ、豚挽き肉、ほぐした豆腐を味噌味で炒めて、彩りの葱はベランダから。これだけはちょっと落ち着いて作れた。

こぐま達の喜びぶりを見ると、こんな簡単な事を何でもっと早くしてやらなかったんだろう、と、ちょっと自己嫌悪。でもまあ、今日は明日より遅くない!今日が一番早い日!ということで、兎に角始めたんだから、前を向こう。

・・・とやる気になったところで、秋休みに突入です。





2024/10/24

初めてのラテン語テスト


夏休みに姪が遊びに来た時、妹こぐまが英語をペラペラ喋るのを初めて聞いて、「ええー、5年生でこんなに喋れるの?!」「そんな単語も知ってるの?!」と、びっくりした。

そして6年生になって、第二外国語でラテン語が始まり、少し前に初めてのテストがあった。夫にトレーニングして貰っていたよ。




テストの朝、自分の部屋でランドセルの中身を揃えている妹こぐまに、夫が最終確認をしているところ。答えられないと「ちょっと、まずランドセルを詰めてから!」と逃げる妹こぐま。
でも、スラスラ答えるのに感心。やっぱりこれがあるから、「勉強を手伝ってやれる言語」というのがいいんなんだなー。




初テスト、よく頑張った。わざわざ医院にまで見せにきたので、ご褒美のお菓子。

妹こぐまはギムナジウム進学の推薦を貰えなかったのだけれど、よく勉強する友達に影響されたりしながら楽しく頑張っていて、年度末には何と兄こぐまよりいい成績を持って帰ってきた。

兄こぐまは今はだらだら期。夫に言わせると、男の子はそういうムラがあるのも普通で、早く頑張らせ過ぎると終わり頃の大事な学年で嫌になって頑張れなくなったりするから、今はそこそこのレベルで放っておけと。ふーん、そうなの。
まあ兄こぐまも今は、やっと友達も沢山できて泊まりがけで遊びに行ったり、今年度から村の青少年消防団にも入り(誰かにくっつかず全くの一人で何かに参加するのはこれが初めて!)、夫の実家からお古の自転車を持って来て貰って自由な行動範囲も広がり、ゲームオンリーではなくなったので、よしとしよう。





2024/10/22

自然のリズム


人間は、想像以上に環境の影響を受けているらしい。

明らかに蒸し暑い日に呼吸困難の患者が続出するとか、鬱陶しい天気が続くと鬱が増えたりするのは、わかる。
腹痛が重なれば、まあそういうウィルスが流行しているのかな、とか。
満月や新月に色々と増えるというのも、よく聞く。

でも、何という特徴もない日に、説明のつかない重なり方をする事が、結構あるのだ。

胸部の痛みが続出して、心電図と血液テストばかりする日とか。
精神的に限界を超えて、来院して泣く人が続出する日とか。
遺体検案も同じ日に重なる事が多く、普段は何か月に一件位の低頻度なのに、或る日の24時間往診当番では、なんと3件。しかも全員88歳だったのには驚いた。そういう日だったんだろうなー。




夕焼けこやけ

自然というか、地球というか、宇宙というか。兎に角大きなものに抱かれて生きている、人間の小ささよ。





2024/10/20

最近の「!」



今年も食べて来ました、秋祭りの屠殺プレート。豚肉はパンの下まで続いている大きさで、この下に更にもう一枚隠れている。
何が凄いって、同席した人が93歳で、この量をペロリと平らげて、ビールも0.5リットル飲み干した事。




2年に一度、医院で使う全ての電子機器の検査(TÜV)が必要で、そのついでにPCも分解掃除してくれた。えらいこっちゃ。これでもうちは、きれいな方だって。




妹こぐまに算数を教えていて、発見。めっちゃ外国人ぽい落書きやん。文化の違いを感じたわー。




医学情報誌はわさわさ届くので、ちょっと気を抜くとすぐにこんなに溜まってしまう。これで3ー4週間分位かな。
サーッと斜め読みとか見出しを見るだけでも今のトレンドが判るし、大事な情報を逃さずに済むので、凄い勢いで全頁めくっていって拾い読み。





2024/10/19

やればできるわ


週末も連続で予定と当番医が詰まっていたし、風邪シーズン到来で予約が納まりきらなくて、ダブルブッキング続出どころか時間外まで溢れ、更に今週は欠員も出て、家でもごたごたしたり、ストレスが手伝ってか蕁麻疹が出て幾夜も眠れない程の酷い痒みに襲われ続けたり。

・・・と、ちょっと大変だったのだけれど、兄こぐまが初めて私の側について、抱き締めて慰めてくれたので、珍しく兄こぐまと色々話した。
こぐま達が大きくなって自立してきたのをいい事に母親業を怠け過ぎたな、と私も反省。
(体が資本だから休息は削れないけれど、実は私、だらだらネットサーフしたり、怠け心を甘やかしているところがあるのです。ついでに、夢の家が荒れているのを見たくなくて、逃げているところもある。基本的に自分に甘いんだな。)

大きくなってきたとはいえ、まだまだ子ども。全部はしてやれないけれど、話し込んで大事なポイントを聞き出したら、やっぱり手料理のあたたかさが嬉しいみたい。夫があてにならないので、そこは私がやるしかないな。

いつも「お腹が空いていて、自分で食べられるものが何もない時には、言いに来なさいね。何か作ってあげるから」とは繰り返し言っているものの、言いに来た事が殆どないので、きっとありあわせで我慢しているのだろう。
それはとても有難い心である反面、残り少ない子ども時代なんだし、親の事情に振り回されてばかりでは可哀想。もう少し大切にしてやらなくては、と、心を新たに。(って、何度も同じ反省を繰り返している気もするが・・・)

お昼過ぎに妹こぐまが帰ってきて、いつもなら自分で適当に何か見繕って食べているところ、往診前に15分位あったので、台所に駆け上がってカイザーシュマーンを作ってやったら、歓声を上げて抱きついてきてくれた。

往診から戻ったら、夫から帰りが遅くなる連絡が入っていた。
晩の診療開始迄、30分ちょっとある。慌ててまた台所に駆け上がり、吸水させなくてもいいバスマティ米を研いでお鍋にかけ、横で野菜をさっと炊いてソーセージを入れて、簡単カレー。
帰って来た兄こぐまに「晩御飯作っておいたから、二人で食べなさいね」と言ったら、ぱっと笑顔になった。

なーんだ、やればできるやん、私。
そもそも何品も並べなくていい、ささっと作る一皿料理で大満足してくれるのだから、お安い御用でしょ。こんな当たり前の事すら当たり前じゃない子ども時代を送らせてきた事に、改めて心が痛んだ。

そうそう、こういう事をしてやりたくて、家と医院を同じ建物にしたんだったよ!と思い出し、折角のひとつ屋根の下、有効利用しなくちゃね。
夏にはもう消えてしまいたいと思っていたけれど、もう少し頑張ろうっと。家族の胃袋から、私の存在意義を取り戻すのだ。取り敢えず、隙間時間が足りない時のために炊飯器を買うかな。




金曜日の夜、とっておきのかっぱえびせんを出してきて、一人でお疲れ様会。







2024/10/14

ビール祭りの移動遊園地


実は、これを姪の滞在のフィナーレにするつもりだった。
ところが来てみたら、あれ?乗り物が何も動いていない・・・?
私が日付を見間違えていて、まだやっていなくて、一同がっくり。ごめーん!
おさまらないこぐま達に、「今度連れてきてあげるから」と約束したのだった。

ところがその後、家族全員風邪をひいてしまい、私も仕事が詰まっていてヘロヘロで、やっぱり今年はもう無理かなと思っていたのだけれど、兄こぐまが行きたくて行きたくて、やいやいうるさい。
夫が一番長く調子が悪くて「僕はまだ無理」と言ったら、兄こぐまが珍しく「パパのそれ、もう聞き飽きた!」と半ギレして、ああ、やっぱり我慢が溜まっているんだなあ・・・と、夫抜きでも、無理してでも、連れて行く事を決心。




最終日前日に、すべりこみセーフ!

「行かない」と即答していた夫も、上手くのせたら何とか連れ出せた。ティーンエイジャーの頃に来て以来だって。
こぐま達は、今年が初めて。ずっと前に、もっと小さな移動遊園地に連れて行って以来だな。
私は昔、太鼓演奏の仕事の話しがあって、一度来た事がある。その時観覧車に乗ったら、コーヒーカップみたいな観覧車で、結構なスピードで何周もするし、ベルトすらない開放型だしぐるぐる回せるしで、めっちゃ怖かった・・・。




飲みたい人は、こういう大テントへ。
でも、移動遊園地目当ての家族連れもいっぱい。




こういうお祭りには欠かせない、伝統的な空中回転ブランコ。




射的とか、食べ物の屋台もいっぱい。
でも我が家の皆は乗る気満々で、「食べちゃうと気持ち悪くなるから」と、誰も食べたがらなくて、お財布係は、ほっ。




日本の最近の遊園地はどんなのか知らないけれど、私の知っている日本の遊園地とは大分違う。かなりワイルドで自己責任っぽい部分があるかな。
実際、Discoという回転遊具みたいなのでは、ふざけて座席から立ったら戻れなくなって、円の中心部分までズルズルと滑って行って、あっちに滑りこっちに滑り、しがみつくところもなく、立つ事も座る事もできず、フライパンの上のソーセージみたいな状態になって、観客の爆笑をかっている人がいた。
絶叫マシーンはDJみたいなのが「お前ら、声が小さいぞー!」とか、盛り上げてくれるよ。

乗り物は、どれも殆ど待たずに乗れた。お金は恐ろしい勢いで飛んでいくけれど、まあ年に一度の事だしねー。それに、たった2週間強のために、これだけ運んで来て組み立てているのだから、そう安くはできんわな。

妹こぐまは、140cmの身長制限はぎりぎりクリアー♪
でも14歳の年齢制限は、こぐま達二人ともダメで、また先のお楽しみ。
夜の電飾もきれいなので、もう少し大きくなったら、夜にも来てみよう。
私はヘロヘロだったし、帰りの運転もあるし、帰宅後すぐ晩御飯も作らなくちゃいけないし、翌日は24時間当番医だしで、回転系のは遠慮して、コースター系だけ一緒に乗りました。

全員大満足で、先の楽しみも残って、よかったねえ。





2024/10/10

私にとっての完璧なBrezel


ブレーツェルは南ドイツが本場で、北ドイツのあれは形が同じだけで、あんなの別物(と南ドイツ人は思っている)。
日本人にとってのおにぎりに相当する位のソウルフードじゃないかな。

日持ちどころか、焼きたてから何分何時間で味が落ちてくるので、パン屋さんでも日に何度も焼いているくらい。
なので、バター・ブレーツェルを差し入れに貰って、なかなか休憩が取れなかったりすると、内心じりじりするのだ。

さて、私にとっての完璧なバター・ブレーツェルの条件は・・・




  1. 手前の輪っか部分が細くてカリカリであること。太くてボリボリとか、ぼそぼそとかはダメ。
  2. 上の太い部分がふんわり、ふかふかであること。
  3. 皮(?)はごく薄く、焼きたてでカリッとしていること。皮が分厚くてガリガリとか、時間が経ってふにゃっとしているとか、逆に乾いて中まで固いとかだと、がっかり。
  4. 表面はざらざらではなく、ツルッと、ピカッとしていること。
  5. クープには焼き色がついていないこと。
  6. 焼きたてで粗熱が取れたばかりの、まだほんのりあたたかいのに、おいしいバターをたっぷり挟んでくれること。既にバターを挟んでブレーツェルごと冷やしてあったりするのはダメ。握り寿司なら、御飯がほんのりあたたかくふんわりしていて、ネタは冷たくシャキッとしているのがよくて、御飯まで冷蔵して固くなっていたら、興醒めでしょ。ブレーツェルとバターも、そんな感じ。

ブレーツェルが特別なのは、皮と中身、細いところと太いところ、クープ部分、捩じってある部分など、一個で色々な食感が味わえるところだと私は思っているので、その辺のメリハリが大事なのだ。

特に表面の皮のコンディションは、その日の気候によっても左右されるし、丁度焼きあがったタイミングに居合わせないといけないので、同じパン屋さんに通っていても、夢のようにおいしいブレーツェルに当たるのはなかなか難しかったりする。

家に持ち帰り、オーブンで少しだけあたためてからバターを挟めば、かなりいい線になるのだけれど、それだとどうしても皮が僅かに固くなるので、本当においしいのは、焼き直しでない焼きたて。




ブレーツェルの成形。




速いね!





2024/10/06

KENZO FOREVER 4


出掛ける日が高田賢三の命日だったので、これは着ない訳にはいかない。




家を出る時はまだ暗かったので、ホテルに到着してから写真撮影。
ウェストがピッタリしているし、スカートだからヒールの高いブーツにして、食事も街歩きもかなりきついし、飲んだら間違いなく気分が悪くなるだろうから飲めないのだけれど、ケンゾーの素晴らしさを人目に晒すべく、頑張った。




しかし寒さには負けて、間に合わせのコートを買いに走る破目になった。そういう買い方は主義に反するのだけれど、
体を壊したらシャレにならんし、医療費に払うよりはましかと。




憧れの大先輩と一緒に記念撮影させて頂いた、拡大図。



さっき帰って来たところで、くたくたなので、コメントのお返事など遅れます。





2024/10/03

飴ちゃんの中身



すんごく久しぶりに食べた、ラズベリーケーキ。
ドイツに短期語学留学で来た時、こんなおいしいケーキが存在するのかと、びっくりして大好きになったのが、これ。
当時、老人ホーム暮らしのおばあさんに道で声を掛けられて仲良くなり、カフェでご馳走になった事もある、思い出のケーキ。

* * * * *

さて、先日書いた飴ちゃんの中身は・・・

スタッフを全員、金曜休みにするという事。つまり、毎週末が三連休になる。

こちらでは金土日休みのことを「長くした週末」といって、勿論大人気。だから、たまにでも金曜休みがあったら嬉しいだろうなと思い、せめて交代で一人ずつ金曜休みにしてあげようと思ったのだけれど、それだと予定が自由に立てられないだの、休みじゃないスタッフが一人で働く事になって大変だの、週の真ん中の代休なんて何もできなくて無意味だの、折角私が金曜休みを提供しようとしているのに、有難がるどころか文句ばかり。誰が何回金曜日に休んだとか、不公平だとか、スタッフ間の摩擦も噴出。
「交代で一人ずつ金曜休みをあげるから、自分達でシフトを決めていいよ」と言ったのに、自分達で直接話し合うのは嫌で、私にいちいち仲介させる。まあそりゃ、私には不満を言えるもんね。それでスタッフとの個別の話し合いを何周も何周もやって、私もいい加減嫌になり、いっそ金曜休みはなしにしようかとも思ったけれど、それでは皆のお腹の底に不満が溜まる訳で。
うざいわ、もう全員休みにしちゃる!それなら文句のつけようがないやろ!
とまあ、ヤケで思いついた案だったのだけれど、いや、これが、なかなかよくて、我れながら名案だったと思う。

本当なら、いっそ金曜を休診にしてしまいたいのだけれど、保険医組合の規則があるので、一応開けておかないといけない。
夫が受付をしてくれるという話しだったけれど、全くあてにならないので、私一人でも回せるように色々と工夫しなければならず、知恵を絞っての準備が必要だったという訳。

そして、経営面から見ると、私一人で回せる仕事量は勿論少なくなるので、「特上」だった給料は「上」に戻す。そこにちょっと「えっ」と言われたけれど、「いや、私としては給料そのままで、金曜に働いてくれる方がいいに決まってるよ」と言ったら、黙った。

* * * * *

金曜日、製薬会社の人が来て、
「え?!今日、先生一人だけ?!スタッフ全員金曜休み?!」と目をむいて、「そんなの、聞いた事ない・・・」と、一瞬、続く言葉が出てこなかった。「私もここに転職したいくらい!」

うん、そりゃ聞いた事ないでしょう。自分でもクレイジーだと思うもの。
でもね、これさえやれば、全ての文句がピタッと止まり、スタッフがよそに引き抜かれる事もまずなくなると思える、それ位強力な飴ちゃん。

「うちは最初から、一人でも回せるように設計してあるから」と内扉の説明をしたら、「そんなつくりの医院、他に知らない」と更に驚いていた。

* * * * *

私自身、沢山のスタッフを養うためにもっと!もっと!と我武者羅に働くよりは、どうせ頭打ちもきてしまったし、小規模で細々と回していく方が性に合っているし、皆の不満や摩擦がピタリと止まって気分爽快。
交代シフトで「他の人が休みの分を私が被らされている」という気持ちで働かれる位なら、いっそ誰も居ない方がすっきりする。それに、一人になってみると、気遣い無用で、めっちゃ気楽。
患者さん達にとっても私達にとっても、交代シフトで「今日は〇〇さんがいないから・・・」というのがなくなり、判りやすくなったと思う。

その分、他の曜日にきっちり働いてもらうから、それでいいのだ。