2024/06/20

素敵なおよばれ



昼間は庭の外れ(!)で放牧している山羊たちを小屋に戻す。




正面の建物は、こんな素敵なのに家じゃなくて、作業場・山羊小屋・物置などが合体したもの。全部手作りで、壁の石は行った先々で一つ一つ集めてきたのだって。




庭のあちこちにソーセージの欠片を隠して、宝探し中。
すぐそこ(矢印のところ)にあっても案外気付かなくて、皆で見守り手伝いながら。
動物なら歩いた跡を辿れるけど、宝探しはポンと置くので難しいらしい。




動物達が満足したところで、人間のディナー。この日は庭で採れたアスパラガスづくし。




アスパラガスのクリームスープ。
化学調味料の類を一切使わない食卓。




メインは、新じゃがとハムの盛り合わせと一緒に。
この家のアスパラガスは、人工的に品種改良されていない昔からの品種を、無理をかけずに育てているので、味が全く違うのだとか。

手作りの家で、手作りの家具に囲まれて、最高の贅沢。
こういうのを見てしまうと、高級ブランド品なんて所詮は「製品」で、全く面白味がない。




余は満足じゃ。

兄こぐまが「もうお腹いっぱい」とギブアップしてからも「もう少しだけ」「あと少しだけ」とお代わりを食べ続けた妹こぐま、家に帰ってからお腹が痛くなってしまったけれど、「でも、わたし後悔しないもん!」と断言していた。





2024/06/17

日々の小さな幸せ



庭のバラ。




夫のピザ。




お好み焼き弁当への歓声と笑顔。




 この声に包まれる夜。


ガンバレ、わたし。





2024/06/14

好きじゃない事、色々


また書類仕事が溜まってしまったと、溜息混じりの嘆きが聞こえた。

「いやいや、私が毎日受け取る書類の山、知ってるよね」

「あの量やれって言われたら、橋から飛び降りるな」

「私が橋から飛び降りたら、あなた達どうなるのよ」

「生活保護だね」(即答)

解っとるやん!と、大笑い。私だって、書類仕事は好きじゃないけれど、強いられているから、そして毎日のように郵便受けが一杯になる位沢山来るから、溜めずにやるしかないだけ。

* * * * *

子どもがトイレを詰まらせると、潔癖症に近い誰かさんは、きちんとやった後シャワーまで浴びるとなると、半日仕事に近くなって腰が重く、トイレをガムテープで封印して(!)他のトイレを使わせる。
一週間位経っても放置されているのに気付き、「えー?まだやってないの?」という感じで、私がやったら、準備から事後の消毒掃除でピカピカにするまで、30分もかからなかったわ。
私は医学生時代にずっと介護のバイトをしていて、絶句する位酷い汚れ仕事でもやっていたので、このレベルの汚物処理、しかも我が子のなんて、お茶の子さいさいで特に何とも思わない。書類仕事より余程ましだな。 

* * * * *

私は子どもの頃から料理や手芸は好きだったけれど、学校の家庭科は嫌いだった。その理由の一つを久しぶりに思い出した。




高校で、こういう家紋キルトを作った。意図のメインは、バイアステープを丸くミシンで縫う練習だったと思う。
出来のいいのを先生が縫い合わせて壁一面の大きな作品にして、何かの催事で展示して、その後またバラバラにして返却された。

この作品自体は気に入っていたので、ドイツにまで持って来て、昔のアパートでは飾っていたのが引っ越しでしまい込まれていて、久しぶりに飾ろうかと裏返してみて、「うげーっ!」となった。




この、四辺のまつりを見て!
わざわざ目立つ色糸で、手縫いで四種類のまつり方をさせられている。
これよ、これ!家庭科のこういう美的感覚に欠けて且つ無意味なところが、大っ嫌いだったのだ。

* * * * *

好きじゃない事でも、やるしかないもんね。ファーイト。





2024/06/10

アルフィー飯



今週の当番医弁当。
蒸しブロッコリーと人参サラダの間にあるのは・・・





トマトのヘルシー麻婆豆腐(私のはエノキじゃなくて平茸だし、子ども用に辛くないけど)。

この動画、下手なお笑いとか見ているより、ずっと面白かった。何十年も一緒にいると思えないイチャイチャ仲良しぶり、ビールがなければ十代かと思うようなキャピキャピしたノリと言葉遣い。

実生活での家族はお気の毒に・・・という気もちらっとしたけれど、小まめに手を洗ったり汚れを拭いたり、間違えた玉ねぎもちゃんと使ったり、何でも「おいしい!」とパクパク食べたり、私の個人的なポイントを外していないところが好き。





大学のサークルに「アル中(=アルフィー中毒)」と呼ばれる大ファンがいて、一緒に聴かされていた時には特に凄いと思っていなかったのに、この動画で度肝を抜かれ、一気に好きになった。

これで60代後半って、どうよ。加齢で衰えるどころか進化していないか?
そしてこの、我が道を行くバラバラのビジュアルが素敵♪
「二人は妖怪、一人は妖精」とコメントしている人がいて、正に!と笑った。

今年70歳で、結成50周年なんだってー。元気出た!
という訳で、この歌を歌いながら当番医に出勤したのでした。





2024/06/08

初めての誕生日パーティー



さて、もう大分日が経ってしまったけれど、私の休暇の最終日は、兄こぐま初めての誕生日パーティーでした。

「何人呼んでいい?」と訊くので、「うーん、まあ2、3人かな」と言ったら、本当に3人呼んだ。しかも、いつもの友達は休暇旅行中で、今迄来た事のない子達。もうそんなに友達いるんだ!よかったねえ。
当日一人病気でキャンセルになって、来たのは結局二人。




パパ頑張る!妹こぐまも甲斐甲斐しくお手伝い。




明るくて広い石の調理台、最高!(ちゃんと私が片付けておいてあげた)




妹こぐまが見張っているのは・・・









中一男子なので、がっつりピザ♪次々焼きます。
普段はあれこれ載せるのだけれど、よその子の好みは判らないので、なるべく野菜なしで。わはは。




好き嫌いなくどんどん平らげてくれて、全然心配要らなかったわ。「どれが好きだった?」と訊いたら、「全部!」という答えで、よかったー。




私はデザートを担当。ピザの後なら、ケーキよりアイスでしょ。
とけないように兎に角大急ぎでやったので、自分できちんと撮影する余裕はなかった。

ピンクのソースは、苺とバナナをミキサーにかけたもの。
(反省点覚書:味が優し過ぎて、ちょっとパンチに欠けた。バナナなしで苺の酸味を前面に出せばよかったかな。無糖ヨーグルトとか、果物をさっと煮て作ったソースとか、少し入れると味に変化が出てよかったかも。
あと、盛り付けの順番間違えた!アイス→ソース→果物→クリームじゃなくて、ソース&果物→アイス→クリーム→果物だね。)




お友達二人とも、シャイでお行儀よく、食べ終わった食器も自分から台所に運んでくれて、いい子達だったー。
こぐまを標的にしていた乱暴な子達の印象が今迄強かったけれど、よく考えてみたらギムナジウムだもの、こちらが本来の姿だよな。

3年目で、今迄にクラスで5人やめたらしい。キビシー。

勿論、部屋に籠ってギャーギャー大騒ぎでゲームやりまくっていました。

* * * * *

休暇の一週間、毎日掃除と片付けで、常に筋肉痛の状態だった。
兄こぐまが「誕生日パーティーをしたい」と言い出した時には、内心「片付けが一日減っちゃう!」と思ったのだけれど、夫が「その前に終わらせる」と我武者羅に頑張ってくれたので、却ってよかった。
(以前来たお友達には、「いつ入居したの?」と訊かれ、答えたら「あ・・・そう・・・」と絶句されるくらい、まだまだ段ボール山積みだったのだ。)





2024/06/05

こぐま達のモチベーション


こぐま達の学校に行くモチベーションは、何と言ってもお弁当。

妹こぐまは、炭水化物Loveなので、炭水化物多め。
兄こぐまは、ダイエットしたいので、おかず多め。




シュペッツレの挽き肉そぼろ弁当。
ミニハンバーグの下には人参サラダがぎっちり詰まっている。兄こぐまには特別大サービスで焼き椎茸付き(妹こぐまは茸がまだ苦手)。
休暇の後の学校初日のお弁当だったので、ちょっと頑張った。と言っても、ハンバーグと飾りの野菜以外は、全部晩御飯からの取り分け。




カレー弁当。これも晩御飯からの取り分け。
「えー、晩御飯と同じー?」なんて言わずに、「やったー、明日もう一回これを食べられる!」という反応なので、助かる。





2024/06/04

ネッカー川の増水・濁流


はっきりと覚えていないけれど、もう2、3週間くらい雨が続き、南ドイツのあちこちで川の氾濫が起きています。




隣町のところも増水して、いつも鴨の餌やりに行く河原も、すっかり水没している。




動画を撮ってみた。日本の川と大分雰囲気が違うでしょ。

ずっと前、やっぱり雨が続いて水害が起きた時、日本の家族がたまたまこちらに来ていて、毎日ニュースを見て言ったのが、「日本なら鉄砲水とか堤防が切れるとかで、あっと言う間に大洪水になるけれど、こちらは何日も前から来ると判っていて、川上の方から日を追って順番に浸水していくんだねえ」
うん、堤防が切れるのは勿論突然だけれど、基本的にはそんな感じ。
家は普通流されないので、地下室に下りて行って感電とか流されたりしない限り、人間は大体避難できる。

うちの村は、この背景に写っている丘の中腹から上方くらいの標高差なので、大丈夫です。

私達は借家時代に一度水害を経験して心底懲り懲りしているので、家を建てる前には、この地に水害や崖崩れの記録がないかどうか調べたし(たとえ百年前であろうと、一度でもあった事はまた起こり得る)、下水道の逆流防止弁は絶対!と主張した。

過去記事




ニュース。これだけ酷い水害でも、今のところ死者は四名と聞いた。
このまま増えず、物的被害だけで済みますように。





2024/06/01

アカトビの棲む谷



この家に住んで感動したのが、こういう感じで空高く飛んでいるのを逆光で見てばかりだった
鳥が、自分の目の高さや自分より低い所を飛んでいる事。何だか鳥の仲間に入れて貰った気分。

アカトビ(Rotmilan)も、色や模様が初めてはっきりと見えた時は、大感動した。
いや、最初は知らなくてノスリ(Mäusebussard)だとばかり思っていて、ノスリって実はこんなにきれいなんだ!と驚いていたんだけどさ。たはは。
アカトビというのは一時期絶滅危惧種になっていて、だからここにアカトビが棲んでいるのは村人たちの誇りだし、十年位前に風力発電の風車を建てる案が出た時は、アカトビが理由となって許可されなかったの。

どれも、ズームなしのパンケーキレンズで撮った写真の拡大なので、ピンぼけですが・・・




後ろに点々といるのは山羊たち。背後の森がいつも散歩に行く森で、このどこかにアカトビの巣があるらしくて皆探しているのだけれど、また見つけた人がいない。













こうして、飛んでいるところを上から見られるのよ。
ノスリは尾羽が扇形(凸)になっているけれど、アカトビは撥形(凹)。

目の前で、高くなったり低くなったり、影を落としながら谷一杯に旋回する様子は、凄い迫力。2、3回旋回したらまた去ってしまうので、動画を撮りたいと思いつつ、なかなか叶わない。

* * * * *

もうすぐ選挙。「立候補者リストにあなたの名前がなかったよ」と言われた。いや、実は森を守る抗議運動をしてから「うちのグループに入って町議会に立候補しませんか」というお誘いの手紙は頂いたのだけれど、私、外国籍で選挙権すらないのよ。
正直なところ、そのためにドイツ国籍取得してしまう?と心がちらりと動く位、腹は立っていた。でも、政治に関わろうと思ったら、生半可でない勉強量と活動が必要だし、医者として中立を保てなくなるので、それは他の人にお任せして、私はやっぱり家庭医という仕事に全力を尽くしたい。